科目名 |
経営史 |
担当教員 |
生島 淳 |
対象学年 |
1年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
K203 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月5,木5 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
【授業の目的 】 ◎ 現在、産業構造と企業経営の大転換期を迎え、日本経済はその担い手である企業家の出現が求められている。産業構造の転換をリードする新産業の創出は、企業家の創造的で主体的な活動によって生み出されているからである。「経済大国」の地位に到達した日本の企業経営の歴史を振り返れば、そこには創造的で主体的な企業家が相次いで登場し、彼らに率いられた企業群が困難な産業開拓課題に果敢に挑戦した事跡を数多く見出すことができる。 ◎ そこで「経営史」では、第二次大戦後の日本の経営史上の主要なテーマを取り上げ、そのテーマを最もよく体現した企業家のケースを検証する。登場する企業家は日本の経営発展を担った革新者であり、彼らの企業家活動から学ぶべきことは多い。 ◎ また、テーマは時系列的に設定し、それぞれの時代・場面の経営環境も合わせて学習する。 |
授業の詳細2 |
【授業の進め方】 ◎ 授業は講義形式で行う(テーマ30分、ケース60分)。また、講義の理解を深めるために時々ビデオ学習も取り入れる。 ◎ 授業は14回の講義と試験(最終回)からなる。加えて中間にレポート(開講時に指示:提出は任意)を課す。 ◎ 授業で取り上げた関心のあるケース(企業家)について、自主的にも学習していくことを望む。 |
授業の詳細3 |
【達成目標】 ◎ 日本の経営発展の歴史を研究するとともに、歴史の中に存在しているとの認識をもって将来の企業経営について展望していく。 ◎ 経営判断や意思決定を行ううえで大切である、物事を長期的かつ多面的に見る視点や考え方を身につける。 |
授業の詳細4 |
【授業計画】 1.オリエンテーション 経営史を学ぶ意義を解説し、戦後の日本経済の変転について概観する。
2.財閥解体から戦後型企業集団形成へ:江戸英雄(三井不動産) GHQの改革が日本の企業経営に与えたインパクトについて説明し、戦後型企業集団の形成過程と発展について、三井グループの結成に大きな役割を担った江戸英雄の企業家活動を紹介する。
3.戦後の大型設備投資行動:西山弥太郎(川崎製鉄) 日本の高度経済成長期を牽引した鉄鋼業の発展について、川崎製鉄(現JFE)を創設した西山弥太郎の企業家活動を通して検討する。
4.大衆消費社会の出現:松下幸之助(松下電器産業) 戦後の大衆消費社会を体現した松下幸之助の企業家活動を検討する。
5.町工場から国際企業へ@:井深大・盛田昭夫(ソニー) 町工場から国際企業へと躍進したソニーの企業経営を、井深大と盛田昭夫の企業家活動を通して検討する。
6.町工場から国際企業へA:本田宗一郎・藤沢武夫(本田技研工業) 町工場から国際企業へと躍進した本田技研工業の企業経営を、本田宗一郎と藤沢武夫の企業家活動を通して検討する。 |
授業の詳細5 |
7.日本型生産システムの形成:大野耐一(トヨタ自動車) 日本の自動車産業の発展について概観し、生産システムの一大革新であるトヨタ生産システムについて、その「生みの親」である大野耐一の企業家活動を通して検討する。
8.流通革命の進展@:中内功(ダイエー) 戦後日本の小売業態の主役交代について概観するとともに、「流通革命の旗手」といわれたダイエーの創業者中内功の企業家活動を検討する。
9.流通革命の進展A:鈴木敏文(セブンイレブン・ジャパン) コンビニエンス・ストアが日本で出現・発展する過程について、セブンイレブン・ジャパンの鈴木敏文の企業家活動を通して検討する。
10.ベンチャー企業の躍進:稲盛和夫(京セラ) 日本のベンチャー企業の躍進について概観し、その代表事例として京セラの創業者である稲盛和夫の企業家活動を検討する。
11.大企業のリストラクチャリング:樋口廣太郎(アサヒビール) 1980年代にリストラクチャリングに成功した事例としてアサヒビールを取り上げ、その立役者である樋口廣太郎の企業家活動を検討する。
12.新サービス産業の開拓者@:小倉昌男(ヤマト運輸) 日本経済のサービス化が進む中で、新たなサービス産業である宅配便事業を開拓したヤマト運輸の小倉昌男の企業家活動を検討する。
13.新サービス産業の開拓者A:飯田亮(セコム) 安全ビジネスを創出したセコムの飯田亮の企業家活動を検討する。
14.大企業経営の「失敗」:水島廣雄(そごう) バブル経済の発生と崩壊について概観し、その中で破綻したそごうの企業経営について、「ワンマン経営者」水島廣雄の企業家活動を通して検討する。
15.これまでの講義内容について理解度確認を行う。 |
授業の詳細6 |
【成績評価】 ◎ 試験(論述問題:100点満点)に、中間に課したレポート(5〜20点)の点数を加える。 ◎ 成績は100点満点で次のように評価する。 ◆F:〜59点 ◆C:60〜69点 ◆B:70〜79点 ◆A:80〜89点 ◆AA:90点〜 |
授業の詳細7 |
◇テキスト 『講義ノート 日本経営史』(小冊子)。 また,必要に応じて補助プリントを授業中に配付する。
◇参考書 宇田川勝・中村青志[1999]『マテリアル日本経営史』有斐閣、ISBN 4-641-16053-8 経営史学会編[2004]『日本経営史の基礎知識』有斐閣、ISBN 4-641-18310-4 宮本又郎・阿部武司・宇田川勝・沢井実・橘川武郎[2007]『日本経営史(新版)』有斐閣、 ISBN978-4-641-16300-3 その他、授業中に随時紹介する。 |
授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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