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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?マネジメント学部専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 技術経営論 
担当教員 冨澤 治 
対象学年 4年  クラス 学部:専門001 
講義室 B104  開講学期 1学期 
曜日・時限 月4,木4  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 【授業の目的 】
現代の企業において、どんな事業でも技術を抜きにして経営できない。一見技術と無関係と思える事業でも技術経営の視点を失えば事業が成り立たなくなる。本授業では「技術を効果的に活用して経営を行うこと」を理解する。 

【キーワード】
技術経営、MOT、Management of Technology、

【授業の進め方】
身近な事例をいくつか参照しつつ技術経営とはどういうことかを学ぶ。アイデアを製品にする過程には@知的資産、A生産業務、B顧客信頼と製品開発が重要な要素であり、この過程を支援するものとしてC情報・コミュニケーション、D品質とサービス、 E人とチームが関与する。この6つをそれぞれ6つの気筒に例えた技術経営のV型6気筒エンジンモデルとしてとらえ、加えて全体を統合するFプロジェクトマネジメント、Gリーダーシップを合わせて、技術経営を幅広い視点で学習する。
授業は講義15回、各回の終わりに理解度を深めるための簡単な演習を行う。また講義全体の中で習熟度確認を行う。

【授業の目標】
どんな企業でも事業を行う上で技術経営の考え方が不可欠な時代になっていることを理解する。
@ 技術とは何か、なぜ経営に技術を考える必要があるかを理解する。
A モノを作り事業を行うに必要な要素として生産管理、知的資産と研究開発、製品開発プロセス、品質、情報処理、人的資産について学習する。
B 技術と経営戦略の融合、次世代技術のマネジメントのあり方について学ぶ 
授業の詳細2 【授業計画】
1.何故技術経営が必要か?
授業の目的、構成、概要について捉えると同時に、何故技術経営が必要であるか学習する。

2.技術経営の6気筒エンジンモデル、生産業務
技術経営をコア変換サブシステム(知的資産から製品開発に至る過程)、支援サブシステム(情報・コミュニケ―ション、品質・サービス、人)と統合サブシステムから構築されるものと捉える6気筒エンジンモデルと、その中の生産(プロダクション)の業務について学ぶ。

3.ノウハウ、知的資産と研究開発
技術の発見にはポテトチップスの発明のように偶然によるものもあれば、システマチックな試行錯誤の結果発見されるなど多々ある。これらの新技術発見に至る道筋を振り返ると同時に技術イノベーションの基礎について学習する。
 
授業の詳細3 4.製品開発と顧客信頼
戦略的マーケティングのコンセプトを総括的に学ぶ。

5.新製品と開発プロセス
製品拡張戦略について学んだ後、顧客要求と製品仕様の関係を整理する品質機能展開の考え方を学ぶ。

6. マーケティング・ミックスと新製品開発組織、ソリューション提案型ビジネス
マーケティング・ミックスの基礎を振り返り、新製品開発のための組織設計について議論を行う。加えてソリューション提供型ビジネスについて学ぶ。

7.習熟度確認
1回から6回までの講義内容についての習熟度確認を行う。 
授業の詳細4 8.品質と経営、情報処理とコミュニケーション
マルコム・ボルドリッジ賞、ISOなど競争優位に関わる品質について学習する。また情報処理技術の企業へのインパクト、コミュニケーションの課題を学ぶ。

9. ネットワーク時代の新パラダイム、人的資源
「作って売る」時代から「顧客をセンスしてそれに応える」時代に変化したことの意味を問い直す。人的資源、意思決定の課題についてもここで学ぶ。

10. プロジェクトマネジメントとリーダシップ
技術経営の6気筒エンジンモデルにおける統合サブシステムの位置づけであるプロジェクトマネジメントとリーダシップの課題について学習する。

 
授業の詳細5 11.技術と戦略の統合
経営戦略と技術が統合されて初めて新たなビジネスを展開することができる。技術経営の要ともいえる経営課題を学習する。さらにこのツールとしてのSWATマトリクスの考え方について具体例を含めて学ぶ。

12.次世代技術のマネジメント
不確定性と複雑性をもつ次世代技術に対する対応方法について学習する。

13.システムダイナミクス入門
システム的思考の重要性を述べ、このシステム思考を支援する道具であるシステムダイナミクスの簡単な入門編を学ぶ。
 
授業の詳細6 14.総括
講義全体の重要課題についてのまとめを行う。

15.習熟度確認
これまでの講義全体についての習熟度の確認を行う。

 
授業の詳細7 【成績評価】
成績の評価のため、毎回の授業の最後に実施する理解度確認の演習、および習熟度確認の評価を総合して成績を
つける。

AA   Aに加えて技術経営に関して独自の問題提起ができるレベル 
A   Bのレベルに加えて技術戦略と経営戦略の統合の意味を理解できるレベル
B   Cのレベルに加えて経営における技術の意義、位置づけを理解できるレベル
C   技術経営における6気筒エンジンモデルの概念が理解できるレベル
F   Cのレベルに達しないもの


【その他】
テキスト
 教材のプリントは授業中に配布する

参考書
技術経営関係の書籍は多数あるが、比較的基礎的なものとして以下のものが推奨される。特に下記3)、4)を授業日程の進行に平行して読むことによって理解を深めてもらう。

 1) R. Gehani “Management of Technology” John Wiley & Sons, 1998
 2) 丹羽 「技術経営論」、東京大学出版会、2006
 3) ドラッカー 「イノベーションと起業家精神」、ダイヤモンド社 1997年
 4) クリステンセン 「イノベーションのジレンマ」、翔泳社 
 5) 野中、勝見 「イノベーションの本質」 日経BP 2004年
 
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


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