科目名 |
生物地球化学 |
担当教員 |
山中 健生 |
対象学年 |
1年,2年 |
クラス |
院:専門001 |
講義室 |
B108 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
水3,水4 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義目標および講義概要
地球と微生物と人間の関係について学ぶ。特に無機栄養細菌による無機物酸化に関連して地球環境問題について述べる。すなわち、自然界における窒素、硫黄、炭素の循環に対する微生物の関わり方について考察する。また、細菌による二価鉄や硫化鉄の酸化について述べ、それに関連してバクテリアリーチングや宅地の盤膨れ現象などについて考察する。さらに、古細菌の、地球のマグマ活動との関係や、生命の起源との関係についても考察する。 |
授業の詳細2 |
講義計画 1- 2. 微生物のエネルギー獲得方法 微生物のエネルギー獲得過程には、発酵、呼吸および光合成がある。これら3種類の過程におけるエネルギー獲得諸反応とATP合成メカニズムを比較する。まず、発酵について述べ、アルコール発酵について考察する。次に、種々の呼吸について考察し、さらに光合成について考察する。 3 ? 4. ヘムとシトクロム エネルギー獲得反応関係がある、ヘムとシトクロムについて述べる。微生物のエネルギー獲得過程には、非常に多くの種類のシトクロムが関係しているが、特に重要だと思われるシトクロムについて考察する。 5 ? 6. 地球上における窒素の循環と微生物 (I) アンモニア酸化細菌によるアンモニアの亜硝酸への酸化、および亜硝酸酸化細菌による亜硝酸の硝酸への酸化の、酵素的メカニズムについて述べる。また、これらの細菌に関連する農業上の事故や、これらの細菌を利用した廃水中のアンモニアの処理方法について考察する。 7 ? 8. 地球上における窒素の循環と微生物(II) 脱窒菌による硝酸塩の窒素ガスへの還元諸過程およびその過程に関与する酵素について学ぶ。また、窒素固定細菌による窒素ガスのアンモニアへの還元について学ぶ。特に、根粒菌、アゾトバクテル、シアノバクテリアの場合をとりあげて考察する。 9 ? 10. 地球上における硫黄の循環と微生物 硫酸還元菌について学び、この細菌による公害について考察する。また、この細菌による硫酸塩の還元における同位体効果を利用して、生命の起源の古さを探りうることについて考察する。さらに、硫黄酸化細菌、光合成硫黄細菌について述べる。特に、硫黄酸化細菌による硫黄化合物の酸化メカニズムについてくわしく述べ、これらの細菌の地球環境への関わり方について考察する。 |
授業の詳細3 |
11 - 12. 細菌による鉄の酸化 鉄酸化細菌の生理・生化学について述べ、この細菌を利用したバクテリアリーチング、硫化水素の処理、金属の湿式製錬、パイライトに含まれる微量の金の濃縮、坑廃水の処理などについて考察する。また、この細菌による宅地の盤膨れにいても考察する。 13 ? 14. 地球上における炭素の循環 無機栄養生物による二酸化炭素からの有機物の生合成メカニズムについて学ぶ。さらに、メタン生成細菌によるメタンの生成メカニズムについて考察する。 15 -16. 細菌と地球のマグマ活動 古細菌には、生物にとっての極限環境で生育するものが多いことについて学び、古細菌と地球のマグマ活動の関係について考察する。また、古細菌に多く見られるエネルギー獲得反応は、起源後まもない生命体のエネルギー獲得反応であった可能性が高いことについて考察する。レポート作成。 |
授業の詳細4 |
テキスト: 「環境にかかわる微生物学入門」山中健生著、講談社サイエンテイフィク(2003)。 成績評価: 出席とレポートによる評価を行う。 |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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