科目名 |
流体力学特論 |
担当教員 |
蝶野 成臣,筒井 康賢 |
対象学年 |
1年,2年 |
クラス |
院:専門001 |
講義室 |
A112 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月1,木1 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 流れの現象は日常生活の周辺でしばしば観察されるが,その一方で先端技術にも密接に関連している.本授業では,非等温系粘性流体の流動について説明する.具体的には,連続の式,ナビエ・ストークス方程式,エネルギー方程式を誘導し,平行平板間流れや円管内流れの厳密解を求める.また,これら基礎式の無次元化や,一般に用いられているストークス近似,境界層近似,潤滑近似の意味とその必要性について,具体例を示しながら講述する.また,授業の随所に数学を織り込むことで数学に親しみ,且つ工学における数学の必要性を理解することが本授業の目的である.
講義の進め方 簡単な例題を解きながら解説する.各授業の冒頭約10分で前回の復習やレポートの回答を行う.14回の講義を行い,15回目に1〜14回までのまとめと習熟度確認を行う.
達成目標 1.連続体力学の基礎を理解する. 2.ナビエ・ストークス方程式を理解する. 3.ベクトル解析になれる. |
授業の詳細2 |
講義計画 1.授業内容と目的の紹介および評価方法の説明 液体や気体の流れ現象の具体例を紹介しながら,知能機械工学とのかかわりについて説明することで,本講義の目的,達成目標を明らかにする.また,講義内容の概要と予定,および評価法を説明する.
2.ラグランジュの方法とオイラーの方法 流体粒子の概念について説明した後,流体の運動を記述する方法としてラグランジュ的方法とオイラー的方法があることを講述する.
3.実質微分 実質微分の概念を,通常の時間微分と対比させながらわかりやすく説明する.
4.連続の式 流れ中の微小要素に質量保存則を適用することで,連続の式を誘導する.
5.コーシーの運動方程式 微小要素にニュートンの運動の第2法則を適用することで,コーシーの運動方程式を誘導する.
6.速度勾配テンソル,変形速度テンソル,渦度テンソル これらのテンソルを定義し,その意味について説明する.
7.構成方程式とナビエ・ストークス方程式 構成方程式の概念を説明した後,最も簡単な構成方程式であるニュートンの粘性法則を紹介する.続いて,コーシーの運動方程式にニュートンの粘性法則を代入することで,ニュートン流体の運動方程式であるナビエ・ストークス方程式を誘導する. |
授業の詳細3 |
8.無次元化 ナビエ・ストークス方程式の無次元化を行い,粘性流れを支配する無次元量であるレイノルズ数の意味を講義する.
9.ナビエ・ストークス方程式の厳密解 ナビエ・ストークス方程式は,特殊な場合に限り解析解が存在する.平行平板間流れおよび円管内流れなどの解析解を求めることを試みる.
10-12.近似方法 ストークス近似,境界層近似,潤滑近似の意味とその必要性について講述する.また,境界層近似からさらに渦層近似,渦理論への適応について述べる
13-14.運動量理論,非定常のベルヌーイの式,その他 流れ場と力について大きくとらえる運動量理論について述べる.また,非定常のベルヌーイの式の誘導と具体的な例について述べる.さらに翼まわりの流れの解法などについて述べる.
15.まとめと習熟度確認 |
授業の詳細4 |
成績評価 試験を受験した学生に対し以下の基準で成績を評価する. ◆AA:授業内容を応用させて解くような発展問題が解ける学力が身についている. ◆A:授業内容を十分理解したうえ,これを用いて解くような基本問題が解ける. ◆B:達成目標に十分到達する学力を有する. ◆C:基本的事項が理解できている. ◆F:基本的事項が理解できていない場合で,単位取得を認めない.
◇参考書 『エース流体の力学』須藤浩三他著(朝倉書店,1999)ISBN 4-254-23683-2,¥3,200. ◇履修上の注意 授業には関数電卓を持参すること. |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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