科目名 |
VLSIシステムデザイン概論 |
担当教員 |
橘 昌良 |
対象学年 |
4年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A101 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
月5,木5 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
授業の目的 1960年代前半にICが発明されてから今日に至るまでの製造プロセス,設計技術の進歩により,現在では10の9乗のオーダーの素子を1チップに集積したLSIを設計,製造出来るようになっている.このような大規模な集積回路は,それ自体でシステムを構成するために,システムLSIと呼ばれる.本講義では,現在主流となっているCMOSプロセスを用いたLSIについて,設計を行うという観点から,回路形式や設計方法について概説する. 本講義の目的は,(1)CMOSロジック回路の基本的な動作を理解すること.(2)現在,設計,製造されているLSIをその回路アーキテクチャにより分類し,用途,コストなどにあわせて各種の回路アーキテクチャが存在することを理解すること.(3)大規模なLSIの設計には,設計工程の自動化が不可欠であることを,開発フローと併せて理解すること.(4)論理回路を構成する組み合わせ論理回路と順序回路に関して,一般的に使われる各種の回路の構成を理解することである. |
授業の詳細2 |
授業の進め方 講義のあわせて配布する資料を利用して講義を行う.講義は資料に従って進行するように構成しているので,事前に資料を読み,予習しておくことを奨励する.
講義の達成目標 本講義の達成目標は以下のとおりである. (1) CMOSロジックの基本回路(ゲートとフリップフロップ)の動作を理解すること. (2) LSIの回路アーキテクチャによる分類 (3) LSIの設計には自動化ツールが必須であり,現在のLSIはこのようなツールを組み合わせながら設計されていることを理解すること. (4) 論理回路の記述のためにHDL(Hardware Description Language)用いられ,プログラムを書くように論理設計が出来ることを理解する. (5) 論理回路を構成する組み合わせ論理回路と順序回路に関して,一般的に使われる各種の回路の構成を理解し,設計できること. |
授業の詳細3 |
授業計画 1.−3.本講義の進め方を解説した後,STRAC 支援/協力講座 教材 A1-A3を用いて,Soc (System on Chip)に関する解説を行い,CMOSロジック回路に関する講義を行う.ここでは,MOSトランジスタの基本的特性から,インバータ,論理ゲート,F/Fの動作について講義を行う.また,CMOSロジック回路における信号伝搬遅延,および,消費電力についても講義する. 4.ロジックLSIをその回路アーキテクチャにより分類し,その特徴や利用分野について解説を行う. 5.−7.LSI設計における設計自動化の方法について解説した後,論理回路記述のためのHDL,とくにVHDLに関して記述方法とその(論理回路としての)動作に関して講義する. 8.1.から7.の範囲について試験を行う. 9.-10.システムLSIで使用される各種の組み合わせ論理回路(デコーダ,エンコーダ,マルチプレクサ,コンパレータ,加減算器,乗算器など)について解説した後,これらをVHDLで記述し,回路記号で設計する場合との差を論じる. 11.-12.システムLSIで用いられるF/Fや各種の順序回路(カウンタ,シフトレジスタ,FSM)について解説した後,これらをVHDLで記述し,回路記号で設計する場合との差を論じる.さらに,メモリに関してVHDLを使用してモデル記述をおこう. 13.-14. LSI開発のフローを設計自動化のためのツールのカンテからまとめ解説を行う. 15. 9.-14.の範囲について習熟度確認を行う. |
授業の詳細4 |
成績評価 2回の試験の結果,小テスト,演習課題などの結果の合計により成績を評価する. AA:すべての達成目標を達成したと評価できる場合. A:達成目標の(1)から(4)を達成し,(5)に関しては回路に関する理解が出来ていると評価できる場合. B:達成目標の(1)から(4)を達成したと評価できる場合. C:達成目標の(1)から(3)を達成したと評価できる場合. |
授業の詳細5 |
配布資料 講義の際に資料を配布する,また,システムLSIに関する資料として,以下のものを配布する. STRAC 支援/協力講座 教材 A1-A3 参考図書 「VLSI工学―基礎・設計編―」電子情報通信学会編 コロナ社 「VLSI工学―製造プロセス編―」電子情報通信学会編 コロナ社 |
授業の詳細6 |
履修の前提となる科目: 論理設計,デジタル集積回路 履修前の受講が望ましい科目: 計算機アーキテクチャ |
授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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