高知県教育連携事業の推進
高知県職員IT研修会議開催
十和村連携教育事業 : 科学技術啓蒙教育事業実行
学力向上とITの活用に関するシンポジウム開催
訪問教育の実施
各種委員会委員として参加
共通教育の情報化 :
数学・英語のe-learning system 構築
電子教材文庫の蓄積
背景と目的
高知県の教育 : -公立学校教育の充実に向けて-
高知県の教育事情については、最近の数年間にわたり高知県教育委員会の主導により「土佐の教育改革」として数々の改革が実行されてきた。高知工科大学のBlue
Bird プロジェクトのこれらの改革に協力し教育の情報化や基礎学力の定着と学力の向上をめざし、小中高校・大学教員の連携による教材作成、高知インターネット教育セミナーの開催および訪問教育などの活動をしてきた。
一方、最近の新聞報道などによれば高知県においては、教育現場において情報機器が十分活用されていないこと、例えば
Blue Bird プロジェクトで作成した電子教材や高知県教育ネットが教育現場で十分活用されていないこと、また、校内暴力の発生や不登校、中途退学する生徒の割合が比較的高い水準にある、など教育現状は必ずしも良好とはいえないような新聞記事があった。また、学力については文科省による全国的な学力調査が実施されると思われるが低レベルではないかと案じられる。
これらの事実はどの程度深刻な問題であるのかは判らないが、私たちにとっては誠に衝撃的である。今までの活動目的は基礎学力の定着と学力の向上、および教育の情報化を促進することにあったが、十分効果を上げることが出来なかったのは何故かと反省する必要がある。
高知県教育委員会において問題点の分析と原因の究明がなされているが、その結果をふまえ高知県の教育により効果的な協力を行うため、私たちは Blue Bird 活動の抜本的な見直しを迫られている。
高知県においてはすでに「土佐の教育改革を考える会」、「follow up 委員会」、「開かれた学校づくり推進委員会」、「地域教育推進協議会」、などが組織され、その他、各団体による様々な取り組みが行われている。まず、今後の
Blue Bird 活動はこれらの各組織や団体と出来るかぎり協力して活動していかなければならない。
我々工科大 Blue Bird チームが高知県の教育事情に対し関与できる主な分野は(1)教育の情報化の促進、(2)学力の向上 の2点である。これらの活動は従来どおり高知県教育委員会と密接な協力関係のもと実行していく。
以上の諸問題に対し、高知県教育委員会 教職員課長、課長、教育政策課長、高等学校課長、同指導主事、教育政策課主任、高知県教育センター長と数回にわたる議論の後、平成16年度は、概ね
(1)各種研修会の講師、問題作成委員等については、申し出があれば適任者を推薦する
(2)「地域教育委員推進協議会」3ヶ所(例えば中村市、高知市、南国市)に工科大3名が参加する
(3)県教委が主催する検討委員会(例えば地区別懇談会、事務局-学校現場意見交換会等)へ参加する
また、フォロアップ委員会やフォーラムへは公開であるので適宜参加していく、ということになった。なお、高知県教育委員会と工科大
Blue Bird チームは学期ごとに懇談会を重ねていくことになった。
行事
高知県教職員IT研修会
平成16年度から高知県教育センターと連携し、高知県小中高校の教員を対象としたIT研修会を高知工科大学において開催します。
日程と内容・担当者 :
8月19日(木) ワープロソフト活用コース 八田章光
8月20日(金) 表計算ソフト活用コース 綿森道夫
8月23日(月) プレゼンソフト活用コース 橘昌良
8月24日(火) Webコンテンツ作成コース 綿森道夫
十和村の中学生 体験授業
十和村の中学生(今年は2年生と3年生)61名が「科学技術啓蒙教育事業」として7月29日(木)、30日(金)の2日間、本学を訪問し、先端技術に関係する講話を聴いたり、実験装置に触れたりしてみる、及び鍾乳洞の見学等を行います。
7月29日(木)
午前 : オリエンテーションおよび学内見学
午後 : 流れ星の正体を探る 山本真行
海洋深層水の中の不思議な細菌 榎本恵一
原子を見分ける : 粒子加速器にさわって見よう 成沢忠
7月30日(金) 午前〜鍾乳洞ってどうして出来る? 角克宏
龍河洞見学
学力向上とITの活用に関するシンポジウム
8月21日(土)
招待講演予定者 : 益子典文岐阜大学教授、今井一雅高知高専教授、高知工科大3名、情報教育推進課、教育センター各1名、ほか高知県教員数名。
テーマ : 学力向上と情報技術
平成16年度訪問教育
平成16年度も県教育委員会との共催事業として実施します。なお、訪問教育の改革について、今後検討し次年度から実施の予定。
共通教育の情報化
本学におけるe-learning system の構築は共通教育教室から始める。
数学 : 数学Jコースを対象としたe-learning system。ソフトWebclassを利用しKUT
Camp System を構築する。目的は次の3つである :
(1)計算よりは定理や定義を正確に述べ、その意味や意義を理解させるような問題を作る
(2)ややレベルの高い問題を出しチャレンジさせる
(3)講義では述べることのできない関連する内容を勉強させる
3Qから適時、数学Jクラスにおいて実験的に利用してみる。
英語 : Hunter教授、Daniels助教授によるe-learning system の構築を研究する。