Lesson7
電話のかけ方
電話は、企業と学生を結ぶ大切なコミュニケーションツールです。
1基本のマナ-を身に付ける
就職活動に欠かせない「電話」。手紙やEメールと違い、直接相手と言葉を交わすので、最初は緊張するかもしれません。しかし、ポイントを押さえておけば大丈夫です。ここでは、好感を持たれる電話のかけ方について考えましょう。
(1)代表電話の場合
直通電話番号の場合はそのまま担当部署につながりますが、代表番号の場合は、まず最初に受付か総務につながって、担当部署への取り次ぎを依頼することになります。部署が分からないときは、最初に電話に出た人に用件を伝えましょう。そうすれば、担当の部署に回してもらえます。担当の人につながったら、必ず再度、学校名、氏名、用件を話しましょう。
(2)用件を整理してからかける
電話は要領よく、手短に、内容をきちんと伝えましょう。何を言えばよいのか分からなくなって言葉に詰まったり、用件を言い忘れてかけ直しては、先方に迷惑が掛かります。電話をする前に、言いたいことを整理しておきましょう。内容を箇条書きにしたメモを手元に置いておけば、焦らずに落ち着いて話せます。
もちろん、メモの流れに沿って話が進むとは限りません。事前に練習しておくと、慌てずに会話ができます。
(3)時間帯をチェック
企業への電話は勤務時間内で、先方が忙しくない時間帯を選んでかけるようにしましょう。勤務時間は8:30 ~ 17:00、9:00 ~ 17:30が一般的です。また、同じ人に何度も電話をする場合は「何時ごろにお電話すればよろしいでしょうか」と聞くとよいでしょう。

- 始業直後・終業間近
- 昼休み(11: 30~13:30)
- 月曜日の午前中
- 金曜日の午後
- 月末・月初
※ただし、緊急の連絡がある場合は除く。
Check Point
Check Point 1
語尾はハッキリと
「~ですけどぉ…」と間延びした、語尾が消え入るような話し方では、性格まではっきりしないと思われてしまいます。語尾をはっきりと話すようにしましょう。また、「え~と」や「あの~」といった言葉を続けて使わないようにしましょう。
Check Point 2
先方が不在のとき
企業の採用担当者が不在の場合は、時間をおいてもう一度電話をかけるようにしましょう。急な場合は電話に出た人に用件を頼み、その人の名前を聞いておくこと。しかし、なるべく伝言はせず、かけ直すようにしましょう。
Check Point 3
声が聞き取りにくい
相手の話している声が小さくて聞き取りにくい場合は、「恐れ入りますが、お電話が遠いようなのですが」と言いましょう。「聞こえません」「もっと大きな声で話してください」と言うと、乱暴に聞こえる場合があるので気を付けましょう。
2正しい言葉遣い
電話はお互いの顔が見えないだけに、あなたという人物は「声」だけで判断されます。明るく元気な声でハキハキと話すようにしましょう。言葉遣いにも十分に気を配ること。正しい言葉遣いは一夜漬けで身に付くものではありません。いざというときに間違った言葉を使わないよう、目上の人や友人と話すときにも、丁寧な言葉を使うようにしましょう。

●電話がつながったら
「私、高知工科大学の(自分の氏名)と申します。会社説明会についてお伺いしたいのですが、ご担当の方はいらっしゃいますか」と、用件を簡単に説明します。分かりやすく目的を伝えましょう。
●担当者が電話に出たら
「お忙しいところ恐れ入ります」と切り出せば、流れがスムーズです。いきなり用件を話し始めると、唐突すぎるうえ、乱暴な印象を与えます。面識のある人には、「先日はありがとうございました」とつなげます。
●何かお願いをする場合
「恐れ入りますが、会社説明会の日時を教えていただけますでしょうか」と、丁寧に話を進めましょう。
●承知してもらえたら
「ありがとうございます」とお礼を述べ、「当日はどうぞよろしくお願い致します」と加えること。日時などは復唱して確認しましょう。
●用件をすべて伝えた後で
もう一度「お忙しいところありがとうございました」とお礼を言ってから、「では失礼致します」と締めくくって、相手が電話を切ったのを確認してから電話を切りましょう。

《間違えやすい言葉遣い》
×〈誤〉 | ○〈正〉 |
---|---|
会社 | 御社(おんしゃ)・ 貴社(きしゃ)※ |
ぼく、オレ、わたし | わたくし |
~と言います | ~と申します |
~は、おられますか | ~は、いらっしゃいますか |
~から連絡がありました | ~から連絡をいただきました |
すみませんが | 恐れ入りますが |
悪いのですが | 恐縮ですが・お手数ですが |
やってくれませんか | お願いできませんでしょうか |
電話してください | お電話をいただけませんでしょうか |
待ってくれませんか | お待ちいただけませんでしょうか |
~は届いていますか | ~は届いておりますでしょうか |
- 会社訪問や試験の際は、社屋に入る前に必ず電源を切っておく。バイブ音も気になるので、マナーモードは避けよう。
- 試験が終わっても、社屋の中では使用しない。

※基本的に、御社(おんしゃ)は話し言葉、貴社(きしゃ)は書き言葉です。現在では文書内で「御社」「貴社」どちらを使用しても間違いではありませんが、同じ文書の中では統一して使用しましょう。