Lesson15
エントリーシートの
書き方
自己分析で確認した魅力を、伝わるように書きましょう。
Tips
- 頻繁に出題される質問は、あらかじめ対策しておく。
- 企業が何を知りたいか、どこを見ているかを意識する。
- 動画エントリーも、まとめ方の基本は変わらない。
1エントリーシートの
ポイント
エントリーシートに記載する内容は企業によって異なりますが、大きくは下記の6つのテーマに分けられます。企業がどのようなことについて知りたいと考え、出題しているかをしっかり把握して書きましょう。
自己PR・学生生活
- ●あなたの強みを具体的なエピソードを挙げて説明してください。
- ●学生生活の中で、あなたが最も力を入れたこと、またそこから得たものについて記入してください。
- ●最も伝えたい一つの事柄に絞り込んで書く。
- ●抽象的な表現を避け、具体例を挙げながら表現する。
- ●理由付けをしっかりして論理的に書く。
志望動機
- ●当社を志望される理由についてお書きください。
- ●当社でチャレンジしてみたいことをお書きください。
- ●希望職種とその理由、またやってみたいことをお書きください。
- ●業界だけでなく、志望企業についてしっかり研究しているということをアピールする。
- ●「やってみたいこと」は、できるだけ具体的に書く。
企業とのマッチング
- ●当社の求める人材像は「○○を持った人」です。あなたが○○を発揮したエピソードを教えてください。
- ●今まで学んできたことを、当社でどのように生かしたいと考えていますか。
- ●志望企業がどのような人材を求めているのかを把握しておく。
- ●志望企業の事業内容・仕事内容にうまく関連付けるように書く。
職業観・価値観
- ●あなたにとって「働く」とはどういうことか教えてください。
- ●10年後の「ありたい自分」「なりたい自分」についてお書きください。
- ●自分の職業観・価値観を、うまく志望企業に結び付けるように書く。
- ●将来に対してやる気や意欲が感じられる文面にする。
学業
- ●ゼミ・研究室での取り組みとその成果について、教えてください。
- ●志望企業の事業内容・仕事内容との関連性を念頭に置いて書く。
課題・提案
- ●当社商品を一つ挙げ、その強みと課題を書いてください。
- ●当社の○○事業における新商品(サービス)を提案してください。
- ●志望企業が置かれている環境をよく踏まえて書く。
- ●オリジナリティーの感じられる内容にする。
2伝わる文章とは?
最初から100点の文章を書こうとせずにまずは書き終えることを目指しましょう。そのうえで、下記の内容をもとにチェックして、ブラッシュアップしましょう。
1_ 話の要点を一つに絞る
あれもこれもと欲張りすぎて、いろいろな要素を盛り込んではいませんか? 結局どれも中途半端にしか伝わらないということになると台無しです。限られたスペースで読み手に強く印象付けるには、話の要点を一つに絞って文章を組み立てたほうがよいでしょう。
2_ 具体的な話を盛り込む
説得力がないのは、読み手に実感を持って伝わらないからです。抽象的な言葉(「多くの」「さまざまな」「つらい」「積極的に」など)ばかりを並べても真実味がありません。訴えたいポイントを証明する具体的なエピソードを盛り込むようにしましょう。
例えば、数字で表せるものや、他者からの評価を記載することができれば現実感や客観性が増して、説得力のある文章にすることができます。自分の書いた文章に対して、「例えば?」「具体的には?」などの疑問を持つことを意識してチェックしてみましょう。
3_ 自分らしさを表現する
人とは違う特別な経験が必要だと思っていませんか? 大切なのは「何をやったか」ではなく、あなた自身の意思や価値観、興味、能力を伝えることです。エピソードはそのための道具にすぎません。うまくまとめられない場合は、エピソードを次の6つの視点でまとめるとよいでしょう。
エピソードをまとめるポイント
- ① 何をやったか
- ② なぜそうしたか
- ③ どのように取り組んだか
- ④ 結果(評価)はどうだったか
- ⑤ 学んだものや得たものは何か
- ⑥ この経験を今後にどう生かすか
4_ 面接の材料という前提で書く
多くの企業の場合、エントリーシートをもとに面接を進めていきます。採用担当者が「これについて面接で聞きたい」と思うようなキーワードを入れておくと、「一度会ってみたい」という気持ちにもつながります。最も訴えたい事柄は、表現にひと工夫して、読み手に興味を持ってもらえるよう心掛けましょう。
5_ 文章全体に一貫性を持つ
一つひとつの質問に対する答えをまとめたら、一度全体を通して読み返してみましょう。そこで、あなたという人格がイメージとして浮かんでくるようならよいでしょう。質問の回答内容によって食い違いがあったり、考えに一貫性がなかったりすると、自己分析不足やつくりごとの回答と思われてしまいます。
3動画エントリーで魅力を
伝える
近年、動画によるエントリーを採用する企業も増えてきました。人柄や熱意といった魅力が文章よりも伝わりやすいことが理由です。また、1分ほどの短い映像によるものが一般的で、文章を読むよりも効率的に選考できるという一面もあります。下記の点に注意して撮影してみましょう。
1_ 環境を整える
プロが撮影したような映像を求められるのではありませんが、なるべく明るいイメージで撮影できるように部屋や撮影機器の調整をしましょう。
2_ シナリオをまとめる
アナウンサーが1分間に話す文字数が350~400文字程度といわれています。それくらいの文字数でシナリオをまとめてみましょう。テーマが限定されていなければ構成は自由ですが、例えば下記のようにまとめてみるとよいでしょう。
動画エントリーの例
- ①あいさつ/氏名と所属
- ②自分の長所、魅力を一言で表現
- ③長所が発揮された具体例、エピソード
- ④長所をどのように生かしていくか
- ⑤終わりのあいさつ
3_ ゆっくり話す
映像で人の話を理解するのは対面よりも聞き取りづらいものです。ですから映像では、なるべくゆっくり話すようにしましょう。上記シナリオの項で紹介したようにアナウンサーの話すスピードを意識してみるとよいでしょう。
4エントリーシートを書く
実際にエントリーシートを書くにあたって、以下のような点に注意しましょう。また、最初から所定の用紙に書くのではなく、コピーしたものに下書きをし、他の人に読んでもらって悪いところを直してから清書するようにしましょう。

注意事項
- ①読みやすい字でていねいに書く。
- ②わかりやすく整理して書くとともに、カッコ内で詳しく説明すると良い。
- ③何か一つ、目標に向かってやってきたことを示すようにする。また、ありがちなテーマで書く場合は、表現を工夫することで目新しく感じさせるようにする。
- ④読み手に「おっ?」と思わせるような、オリジナリティの感じられる言葉を入れておくと、読んでいて印象に残るし、「面接で聞いてみたい」という気にさせる。
- ⑤強調したいフレーズは、「 」でくくる。
- ⑥数字など具体性のある情報を入れると、より説得力が出る。
- ⑦その経験のなかから、何を学んだかを書く。
- ⑧結論を最初に述べることで、論旨が明確になる。
- ⑨必ずセールスポイントを裏付ける具体的なエピソードを書く。それが相手の共感を呼ぶ。
- ⑩成果にあたる記述を忘れない。
- ⑪最後は社会人になってからのことに関連づけるといい。
- ⑫質問項目と回答内容によっては、箇条書きでまとめた方がわかりやすい場合もある。
- ⑬自分のセールスポイントを適性としてアピールする
Check Point
Check Point 1
面接で聞かれても大丈夫か
企業側はエントリーシートをもとに面接を行います。記載内容について突っ込んだ質問をされても答えられるようにしておきましょう。マニュアル本の引用や過度の誇張など、追及されて返答に困るような書き方は禁物です。
Check Point 2
まとまった時間をとろう
エントリーシートの記入には思った以上に時間がかかるものです。ひとつの質問に対して数時間も悩んでしまうこともあります。「この日はエントリーシートを書く日」とあらかじめ決めて、まとまった時間のなかで集中して書くようにしましょう。
Check Point 3
こんな質問もある
エントリーシートは企業が独自に作成しているため、例で挙げている以外にもさまざまな質問が出されます。過去に出題されたものをまとめましたので、参考にしてください。
- ・あなた自身にキャッチフレーズをつけてください。
- ・当社の商品である○○の新しい商品名を考えてください。
- ・あなたを自由に表現してください(A4判1枚分スペース)。
- ・小中学生の頃、周りの仲間や先生とあなたの関係は、どのようなものでしたか。
- ・これまでの経験で一番の失敗は何ですか?それをどうやって克服しましたか。
- ・下の空白を真っ白なキャンバスだと考え、入社後やってみたいことやあなたの夢など、自由に描いてください。
Check Point 4
必ずコピーをとっておく
提出するエントリーシートは企業別に整理のうえ、必ず控えをとっておき、面接などの前に読み直して、どの点について質問されても答えられるように準備しておきましょう。

注意事項
- ①記載漏れの項目がないように。
- ②ただ列記するだけでは読み手側に与える印象も薄い。
- ③この出題に対する回答で最も多いのがアルバイトをテーマにしたもの。他の学生と差別化するためには、個性的なエピソードを盛り込むべき。
- ④誤字・脱字は厳禁。よく見直すとともに、少しでも怪しいと思った漢字は辞書で確認すること。
- ⑤「バイト」ではなく「アルバイト」と書く。
- ⑥ひとつのセンテンスは短めに。長すぎると文意がうまく伝わらないし、表現力もないと判断される。
- ⑦どう工夫したのか、その中身が書かれていないため、読み手に臨場感をもって伝わらない。具体的なエピソードを入れるようにすれば、説得力が増す。
- ⑧抽象的な表現は表面的に感じられる。また、得たものをいくつも列挙するのは、よほど説得力のある論旨を展開しない限りやめた方がいい。すべてが中途半端にしか伝わらない。
- ⑨強引に入社後の業務と結びつけない。
- ⑩考え方によってはマイナス要素を含んでいるとも言えるセールスポイントの場合は、そのマイナス要素を跳ね返してプラス要素を強く主張する論旨が必要。テーマ選びは慎重に。
- ⑪「私(わたし)的・僕的」「とか・みたいな」「~系」などの表現は使わない。
- ⑫文末が前文と同じで重複した表現となっている。
- ⑬結論が、書き出しのセールスポイントとずれている。しっかりと自己分析をし、その成果をエントリーシートに出すようにしよう。
- ⑭前置きが長い。文章の組み立て方を工夫することで、読み手への伝わり方に大きな違いが出る。
- ⑮エントリーシート全体を通して、「です・ます」もしくは「だ・である」のいずれかで統一。混在させない。
- ⑯中途半端に話を広げるのは散漫な印象を与え、結局、話の核が見えなくなることもあるので注意。
- ⑰結論が、出された質問の回答になっていない。
- ⑱どこの会社でも通用するような表現は、マニュアル本を受け売りしている印象を与えるため避ける。また、会社案内パンフレットに載っている内容をそのまま引用するのも良くない。あくまでも自分の言葉で書くこと。
- ⑲「力を入れたこと」や「企業選択の重視点」の回答内容と、合致していない。自己分析の結果を、企業研究や志望動機とうまく結びつけられていないのが原因。







