Lesson6
企業を研究する
企業がどのような目的を持って経営されているかを知りましょう。
Tips
- 先入観やイメージだけで判断しない。
- さまざまな要素から企業を調べ、総合的に把握する。
- なるべく多くの人と会い、社風が自分に合うか確かめる。
1企業をさまざまな視点で
調べる
自分に合った企業を見つけるには、企業の情報をさまざまな視点で確認する必要があります。また、自分の価値観を軸にして複数の企業を比較検討することも大切です。企業への視点は例えば「業界」「業界内のポジションや将来性」「仕事内容」「働きやすさ」など多岐にわたります。下の図は、先輩たちがどのような視点で企業を調べたかを知るヒントになります。
では、どのような情報を見れば企業についての理解が深まるでしょうか。例えば、沿革を調べると、その企業のことだけでなく、業界の成り立ちなども分かります。また、経営者の考え方には、その企業の価値観が色濃く反映されます。こうした基本情報については、多くの企業はホームページなどで一般に公開しており、会社概要のページなどを確認してみるとよいでしょう。
企業を見つけ、よく知るには「就職情報サイト」や「インターンシップ」「OB・OG訪問」「会社説明会」など多くの方法があります。また、面接などは単に企業からの選考の場というだけでなく、皆さんにとっても企業を深く知る機会とすることもできるでしょう。自ら積極的に動き、自分にとって必要な情報が何かを把握することが大切です。
2企業の「将来性」とは
2023年3月卒業予定の学生に就職先企業を選択する際に重視する点を聞いてみると「将来性がある」が最多となりました。確かに、変化する世界経済のなかで、成長していく力があるかどうかは重要なポイントです。業界や企業を取り巻く市場の拡大・縮小や、AIなど新しい技術の誕生によっても企業の環境は変わっていきます。
ただし、企業の将来性を見極める指標は市場環境だけでないことに注意が必要です。例えば課題があってもそれが明確であるなら、市場をしっかりと調査し対策を考えているという点で将来性があると見ることもできます。また、その課題を解決するためにこそ、企業は「求める人材像」を明確にし、若い人材に期待しているともいえます。
3給与・待遇を確認する
企業が従業員を募集する際は給与や勤務地、勤務時間などの待遇を明確にすることが法律で決まっています。給与には月給制や年俸制などがあり、月給制では固定額である月額基本給に通勤手当や住宅手当、職務手当、役職手当、時間外労働(いわゆる残業)手当など、各種手当を加えたものが総支給額となります。総支給額から社会保険料や税金などが控除された金額が手取り金額として皆さんに振り込まれることになるのです。これに業績によっても左右される賞与(ボーナス)などを合わせた金額が年収となります。多くの企業は給与や賞与の支払い実績を公開していますから、しっかり確認しましょう。
ただし、給与は金額だけでなく、勤務の形態などとのバランスを見る必要があります。例えば、「支払い額が少し下がるけれど転勤がない」といった雇用形態を設けている企業も多くあります。企業によっては、30歳のモデル賃金など実際の社員の例を紹介しており、将来をイメージするうえでとても役に立ちます。
4社風を知る
働きやすさを考える指標に「社風」という言葉もよく使われます。明確な定義は難しいですが、企業が創立から現在に至るまでにつくられてきた文化や慣習、雰囲気といえます。自分がイキイキと仕事をし、成長するための環境、雰囲気といったものは、給与・待遇に勝るとも劣らない大切なポイントです。例えば、有給休暇を社員がしっかり利用しているかどうかということも、社風と関連があるでしょう。
皆さんが社風を実感することは簡単ではありませんが、人事担当者の自分への接し方や、同席する社員同士の会話などにも表れるものです。企業ではさまざまな人が働いており、特定の個人から社風を知るのは難しいため、多くの社員とコミュニケーションを取れるチャンスがあれば積極的に利用しましょう。
Check Point
Check Point 1
いろいろな部署のOB・OGを訪問する
できるだけ多くの人の話を聞いて、自分が素直に感じたことを総括してメモや企業研究ノートなどに書いておきましょう。また、世代の異なるOB・OGに会うと、企業を縦に見ることができます。
Check Point 2
初任給の「後」も要チェック
初任給だけでなく、できれば給与体系や30歳モデル賃金もチェックしましょう。最近では成果主義をとり入れている企業も増えています。キャリアを重ねていったときに、自分の働きに対する報酬の水準を知ることは、将来のライフプランを立てるうえで非常に重要なことです。



