さてここで前と同じように「利他主義」的な文化が社会に導入されたとします。そのような行動を社会が強制するといってもいいです。「利他的法律」です。これは計算をしてみないと出てこないのですが、そうすると実はやっぱり各人が得点0になる状態に落ち着いてしまいます
では二つの動機の中間を取るとどうでしょうか。いま利己的動機κ割、利他的動機 (1-κ) 割で各人がプレイする社会を考えます。結果は次の図にまとめられます。横軸はkです。ですから左端が利己的極限で右端が利他的極限です。「1」と書いた青線が「農民」で「2」と書いた赤線が「騎士」です。
上の方最善の戦術での「農民」「騎士」の比率で、真ん中のは各々の戦略を取ったときの報酬です。そして最下段のグラフは社会全体の利益の総計を一人当たりにしたものです。
利他的法律が導入されると「農民」の戦略を取る人の比率が増えます。利他的モラルのプレッシャーのもと、この選択の方が「楽だから」です。一方利益からいうと「騎士」のほうがより得になります。
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