序:本ページを読むに当たって
この電子ノートは、高知工科大の大学院で平成15年度第1クオーターに行なわれた講義「自然科学と人間」の後半部分ために用意され素材を、進化ゲーム理論と生態系の数理に興味を持つ好事家のために公開したものです。
前提知識はいりません。本当は微分方程式について知っていると深くわかりますが、知らなくてもかまいません。むしろテクニカルな部分は意図的に表に出さないように試みています。必要なのは冗談とまじめを同時に受け入れられ、かつその2つの区別ができることかもしれません。つまりは思考し判断する頭。まじめな学生さんより、少し人生経験があるほうが解るかもしれません。オペラが好きだったら更にいいですが、これは全く本質的ではありません。
ここに書かれていることに興味をもたらたら、是非ゲーム理論と力学系理論のテクニカルな部分を教科書等で勉強なさって下さい。興味をかき立てられ、問題意識を持ったら、少々の難しい数学は後から乗り越えられます。
ここに取り上げられている内容は、基本的に筆者自身のオリジナルで、ここ1年ほどの間に専門誌に発表した研究内容を、わかりやすいかとも思って少し碎けたスタイルにして書き下ろしたものです。(むしろ本当を言えば、教壇や研究室で偽善的に振る舞わざるを得ないので、それと相補的な偽悪性ををどぎついスタイルで表現しただけです。)そのうち暇ができたらもっとちゃんとまとめて、書物にしようと目論んでますので、コメントや提案は大歓迎です。
折に触れ素材を増やしたり手を加えたりしてますので、時々リロードしてみてください。Safariだとキャッシュが強すぎるので、その場合には一度オペラやIE等でリロードしてからご覧になってください。
本電子ノートの構成は次の通りです。
(1)(2)序論、概説
(3)(3a)(4)(5)進化ゲーム理論と利他主義
(6)(6a)(6b)(6c)(6d)(6e)ゲーム力学系理論入門
(7)(8)(9)(9a)(9b)パラメトリック進化力学系:本論の中心
(10)(10a)(11)(11a)簡単な階級社会のモデル
(12)(13)混合ナッシュ平衡型の系について
(14)まとめ
(15)文献
|