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2011.4.12お知らせ
山本哲也教授が文部科学大臣表彰を受賞しました
山本哲也教授(総合研究所マテリアルデザインセンター)が、平成23年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰を下記のとおり受賞いたしました。
■科学技術賞【研究部門】:
我が国の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は開発を行った者を対象として表彰
受賞業績名:「液晶ディスプレイに実用可能な酸化亜鉛機能膜の開発研究」
受賞者:公立大学法人高知工科大学 総合研究所マテリアルデザインセンター長・教授 山本哲也
概要:
液晶ディスプレイ産業の大きな発展と共に、透明導電膜材料における希少金属インジウム代替材料研究開発への必要性が、国内電子関連産業の基盤を強固にする観点から大きく生じた。代替材料候補の酸化亜鉛には耐熱性や耐湿性を向上させるための添加剤技術の課題があった。
本研究は、量子固体物性理論に基づく方程式を解くことで、設計的かつ効率的に最適な添加剤ガリウムを決定し、独自のドーピング法や成膜法を考案した。それにより期待される結果を見込んだ実験を実施することで、耐熱性や耐湿性を有する材料の発明に至った。
本研究により、国内外で初めて20インチ型酸化亜鉛透明電極実装の液晶ディスプレイテレビの実現に成功した。酸化亜鉛透明電極の従来技術に対する利点として高い透明性が挙げられ、代替だけではなく、効果として消費電力低減への可能性が確認された。
本成果は、希少金属代替材料の確立であり、将来の産業発展にとっては必要不可欠である。インジウムは毒性もあり、一方で酸化亜鉛は人体にやさしい材料である。加えてエネルギー問題への寄与も期待できる材料であることから、今後のグリーンテクノロジー関連の産業発展に寄与することが期待される。
科学技術分野の文部科学大臣表彰:
科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的とする
(文部科学省HPより)
【関連リンク】
平成23年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について
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