2016.9.14お知らせ

統合量子素子研究室主催 講演会を開催しました

9月9日、香美キャンパスにおいて、総合研究所 統合量子素子研究室主催による講演会が開催されました。 

 統合量子素子研究室は、極微の世界を探ろうとする理論物理学、量子光学、極超微細加工工学の三つの研究室が一体となり、電子波や光波の波長以下の領域に複数の量子ナノ構造体を集約した「統合量子素子」の研究を行っています。

 今回、化学工学の中でも反応工学を専門とされている、京都大学の河瀨 元明 教授にご登壇頂きました。

 「反応工学モデリングによるCVD反応の速度と膜質の制御 -熱分解炭素CVDを中心に-」と題して、我々の生活を支える機能薄膜を作製する技術の一つである化学気相成長(Chemical Vapor Depositon: CVD)法について講演いただきました。
反応速度論の観点から、反応を制御して如何に「量」と「質」を確保するか、特にCVDによる炭素(カーボン)やシリカ、SiCといった材料の形成に関する実験結果、数値解析結果などのデータをもとに、反応経路の断定方法や質の高い製品構造の形成方法を推定する手段、問題点を特定する方法など、研究アプローチの仕方についてわかりやすく解説されました。

 当日は、電子、機械、材料分野などの研究に励んでいる教員や、多数の学生が参加しました。

 熱心に聴講したあと、非常に活発な質疑がなされ、関連した研究を行なっている学生達は、現在悩んでいる研究の進め方や解決へのヒントを得られたようでした。

※機能薄膜: 材料の潤滑や不動態化や防湿等の為のコーティング、電子デバイスの微細化・集積化等に多用され、我々の生活を支えるものの一つです。

  • 00002602h1_m.jpg

  • 00002602h2_m.jpg

RELATED POST

関連記事