2020.12. 1学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

島教授が関東地方発明表彰で発明奨励賞を受賞

公益社団法人発明協会主催の「令和2年度関東地方発明表彰」において、本学島 弘教授(システム工学群)が、発明奨励賞を受賞しました。

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受賞対象は、2008年に島教授らの共同研究グループが発明した「鉄筋コンクリート構造物のせん断補強構造」であり、本学と前田建設工業株式会社、ユニタイトシステムズ株式会社が共同出願し特許として登録された「スパイラルアンカー工法」の代表特許です。

スパイラルアンカー工法とは、既設コンクリート構造物を対象としたせん断補強工法であり、本工法により鉄筋コンクリートの建設現場では、少ない鉄筋量での効率的な補強が可能で、大型の重機や特殊な設備が不要であり施工性が向上し、狭隘な空間でも施工が可能となるなど、建設現場の材料削減、工期短縮による建設コスト削減や現場の安全性の向上などに大きく貢献しています。そのような優れた技術が高く評価され受賞の運びとなりました。

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受賞した島教授は、「出願から12年後の受賞ということで驚いています。本特許は、前田建設工業株式会社が開発されたPRISM工法を基盤として、各社の研究者と共同で大学や研究所等で長年改良実験を重ね、確立した技術です。今後も世界標準としてあらゆる建設現場で活用され引き継がれていくよう、関連する研究も進めていきたいと思います」と受賞の喜びと抱負を語りました。

【受賞特許概要】
特許番号:特許第4395191号
発明の名称:鉄筋コンクリート構造物のせん断補強構造
発明者:
高知県公立大学法人 高知工科大学 システム工学群 教授 島 弘
前田建設工業株式会社 AI・IoT研究センター AI推進導入グループ グループ長代理 米田 大樹氏
前田建設工業株式会社 ICI総合センター シニアプロデューサー 白根 勇二氏
公立大学法人富山県立大学 工学部 環境・社会基盤工学科 教授 伊藤 始氏
ユニタイトシステムズ株式会社 取締役 宮田 勝治氏

地方発明表彰とは、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として大正10年に創設され、実施されている優れた発明、考案又は意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するものです。

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