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- 繁桝 博昭教授が参画する「医療×VR」学設立
本学、高知大学、高知県立大学、株式会社BiPSEE、株式会社Psychic VR Labは、高知大学医学部に研究開発組織「医療×VR」学を設立いたしました。
本学繁桝 博昭教授(情報学群)は、VRの分野から本プロジェクトに貢献していきます。
「医療×VR」学は、「医療×VR」に関する研究・臨床拠点とするために設置された研究開発組織です。医工連携を基盤とした、日本初の「医療×VR」MedTechEcosystemを構築し、VRデジタル治療薬と地方で機能する遠隔医療の実践を行い、国内外の指針となる医療VRガイドラインを策定する学際的な拠点を創造することをめざす研究開発組織になります。企業・教育機関と共同で組織を新たに立ち上げることで、VRデジタル治療薬の臨床研究に留まらず、「医療✕VR」学における研究成果をいち早く臨床応用していくことをめざします。
■「医療×VR」学の取り組み
「医療×VR」学は3つの柱を掲げており、参画メンバーがそれぞれ機動的に研究を推進しながら、有機的な連携を実現していきます。
1.VRデジタル治療薬の薬事承認と臨床応用の土壌を創造
2020年8月、禁煙治療用のスマートフォンアプリが、病気をアプリで治療するデジタル治療薬として、日本で初めて薬事承認されました。「医療×VR」学では、日本初の「VRデジタル治療薬」の薬事承認をめざします。具体的には、高知県内3大学とXRクリエイティブプラットフォームSTYLYを提供するPsychic VR Labと連携し、現在臨床研究が行われているBiPSEEプロダクトの薬事承認を実現し、医療過疎と高齢化に直面する高知県の医療課題に応える臨床モデルを構築していきます。そのプロセスを汎用化し、高知大学医学部にVRデジタル治療薬の薬事承認と臨床応用を担う基盤を創造していきます。VRデジタル治療薬が治療の新たな選択肢として確立する道を拓きます。
2.国内外医療分野におけるVR活用のガイドラインを策定
医療領域におけるVRの活用には、高い安全制と倫理基準が求められます。学際的な枠組みで、VRデジタル治療薬の開発・薬事承認・臨床応用を進めることで初めて得られる知見を、アカデミアの基盤で整理することで、ガイドライン策定を牽引していきます。
3.VR空間での基礎・臨床研究を推進するためのプラットフォーム構築
VR空間内で遠隔にてデジタル治療薬の開発から臨床までを行うことのできるプラットフォームを共通基盤として整備することにより、効率的な研究開発体制の構築を促進します。コロナ禍において非接触・非対面での研究環境を実現するだけでなく、国内外の研究者や医療機関とのVRを用いた共同研究を実現していきます。
繁桝教授は「VRは、私の専門である知覚心理学(私たちが世界をどう知覚し認識しているか明らかにする)の可能性を大きく広げてくれました。専らディスプレイに提示した映像が対象でしたが、VRの活用により、リアルな3次元空間や自己身体を提示することができ、知覚という入力に対する処理だけでなく、出力も研究対象となりました。医療との親和性も高まり、現在、高齢者の知覚や行動に関する研究も進めています。「医療×VR」学の拠点で、VR空間で過ごすことでポジティブな行動変容をもたらすことをめざした研究・社会実装にも意欲的に取り組んでいきたいと考えています」とコメントしました。
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