環境理工学群の林 正太郎准教授の研究論文が、公益社団法人日本化学会が刊行する英語論文誌「Bulletin of the Chemical Society of Japan」に掲載され、優秀論文(Selected Paper)に選出されました。

「Bulletin of the Chemical Society of Japan」は1926年に創刊された日本化学会が刊行する英語論文誌で、理論化学、物理化学、無機化学、分析化学、有機化学、生化学、応用化学、材料化学に関する論文が掲載されています。

掲載された論文のタイトルは「Elastic Molecular Crystals: Their Deformation-Induced Reversible Unit Cell Changes with Specific Poisson Effect（エラスティック分子結晶：機械変形による可逆的な結晶構造変化と特異的なポアソン効果）」です。

本研究では、発光効率の高い新規エラスティック結晶を創成しました。この結晶について、変形させた結晶に対するX線回折を行なった結果、変形量（歪み, %）に対し格子の変形が観察できました。物質の変形にはポアソン効果が観測されますが、このエラスティック結晶は方位（面）に対する分子配列に応じて固有のポアソン効果を示すことがわかりました。

発光する分子結晶は高効率光導波路や形的特徴に基づく共振器への応用が期待され、林准教授らはエラスティック結晶を利用したフレキシブルな光導波路と共振器に挑戦しています。特異的なポアソン効果はこれらに揺らぎを与えるため、機械変形に基づくセンシング材料への展開が期待されます。

論文はこちらからご覧いただけます。

林准教授の最先端研究紹介「「エラスティック結晶」から素材化学の新分野を拓く」はこちらからご覧いただけます。

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