連携企画研究室

【室長 中田愼介教授 中田教授退任により平成25年度末をもって終了】

人と人が繋がるネットワークこれで、高知はもっと豊かになる!

活動の概要

県土に占める森林面積の割合が全国で最も多く、豊かな農林水産資源に恵まれた高知県。だが、工業化と経済効率を追求する20世紀型社会において、高知県は経済的な豊かさの点で、常に後塵を拝してきた。しかし価値観や社会構造が大きな転換期を迎える今、高地には飛躍のチャンスが訪れている。工場誘致をはじめとする従来型の産業振興ではなく、高知のポテンシャルを生かした、そして「心豊かな社会づくり」につながる新たな産業・社会モデルの構築により、現在約1.6兆円の県民総生産を1.8兆円にまで拡大すること。さらに県民所得の向上とあいまって、高知県民の「誇り」「活力」の底上げに寄与することが、本研究室の当面の最重要課題と考える。

研究・活動例

●高知湾沿岸部のコンクリート廃材利用による漁礁構築(漁業活性化)の企画
わが国の漁獲高は200海里規制以来低迷を続けている。一方、昭和30年以来の高度経済成長期に建設された鉄筋コンクリート建物の解体が今後20年にわたり継続し、その廃棄コンクリートは6億トン/年と見込まれている。この廃材を高知湾に埋設することであらたに漁礁を造成し、廃棄物再活用と水産資源の涵養との両立を図ることが考えられる。このため、広域、多分野の専門家の参画を得て多面的な検討を進める。

研究室長から
明治維新や自由民権運動の立役者を数多く輩出した高知県。その魅力あふれる「土佐人気質」は、今も脈々と息づいています。高知県内のさまざまな場で、独創的なビジネスを立ち上げている起業家や社会活動家は、あまた存在します。今必要なのは、それら個々のアクティビティをネットワーク化し、高知県全体の活性化につなげることであり、高知県の持つ豊かな農林水産資源を最大限に活かし、1.5次産業の新たなモデルを具体的に構築していくことです。
単なるプランの提示ではなく、我々の持つ多方面の先端研究成果を、地域の皆さんと共に汗を流しながら具体的・実践的に有効活用し、高知県に真の豊かさをもたらし、さらに高知発・21世紀型「心ゆたかな社会」モデルを全国に発信していきたいと考えます。