2019.7.23研究 / 研究者・企業

西脇教授らの研究論文が、英化学学術誌のInside Front Coverに採用されました

環境理工学群西脇 永敏 教授横山 創一 助教らの研究論文が、7月14日発行の「Chemical Communications」(2019年55号)に掲載され、Inside Front Cover(表紙裏)に採用されました。

西脇教授所属の「有機合成化学研究室」では、これまで合成することができなかった、あるいは困難であった化合物を簡便にかつ効率良く合成する手法の開発を行っています。

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掲載された論文のタイトルは「Development of a safely handleable synthetic equivalent of cyanonitrile oxide by 1,3-dipolar cycloaddition of nitroacetonitrile(ニトロアセトニトリルの1,3-双極子環化付加反応を利用した、安全で取り扱いの容易なシアノニトリルオキシドの合成等価体の開発)」となっています。
3原子のユニットと2原子のユニットを組み合わせて5員環骨格を合成する反応を環化付加反応と言いますが、シアノ(CN)基も同時に導入することが容易にはできませんでした。本論文では、「シアノアシニトロ酢酸塩1を塩酸の共存下で2原子のユニット3と容易に環化付加をして、3-シアノイソオキサゾール誘導体4を合成することに成功しました。また、本反応ではニトロアセトニトリル2が3原子ユニットとして働いていることも明らかにしました。ニトロアセトニトリル2は爆発性を有し、取り扱いが困難であることから、シアノアシニトロ酢酸塩1は安全で取り扱いが容易な合成等価体として利用することができますので、医薬、農薬などの開発の分野に新しい合成手法を提供したと言えます」という内容が説明されています。

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本論文はオープンアクセスとなっており、Chemical CommunicationsのHPから閲覧可能です。

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