2021.2.24在学生・保護者 / 地域・一般 / 研究

全教授の著書「銀河の片隅で科学夜話」が寺田寅彦記念賞受賞

全 卓樹教授(環境理工学群)の著書『銀河の片隅で科学夜話』が財団法人高知県文教協会の表彰する「第40回 寺田寅彦記念賞」に選出され、2月20日に表彰式が行われました。

笘・E7A1233.jpg 笘・E7A1260.jpg

同賞は、高知県在住の個人・団体、出版社又は高知県出身者が発表した作品(印刷物)の中から、寺田寅彦に関係した作品もしくは、自然科学を対象とした研究・ 随筆を対象としているものです。本書は話題の幅広さと科学を背景とした語りの巧みさが寺田寅彦の作品に通じる点が評価され、受賞の運びとなりました。

1.jpg

全教授は、世界全体のうちで、人間の理性によって捉え得る全てのものを、数学的言語を用いて記述し理解しようとする「理論物理学」を専門分野とし、微視的な世界を支配する量子力学や、人間の行動や社会現象を物理学の視点から追及する社会物理学を主な研究対象としています。

受賞を受けての全教授のコメント
偉大な先達、寺田寅彦の名を冠した賞を頂き身に余る光栄です。東京で先日行なった対談で「著書が寺田寅彦に通ずる」と煽てられ、満更でもないように答えたのが、出版社のウェブサイトでそのまま公表されました。当然のことながら、物理学者の友人達から「よくもそんな厚顔無恥を」と怒られること頻りで凹んでおりましたが、今回の受賞で、ほんの少しだけ面目を施した気分です。仰ぎ見る寅彦には及ぶべくもありませんが、科学者として文筆家として自分なりのあり方で、世の通例とは異なる科学コミュニケーションの新機軸を探り続け、今回の受賞を励みに、今後とも精進して参る所存です。

RELATED POST

関連記事