2024.3.27在学生・保護者 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

宮田 澪さんが日本金属学会でポスター賞を受賞

3月12日~15日、東京理科大学葛飾キャンパスで開催された「日本金属学会 2024年春期(第174回)講演大会」で、宮田 澪さん(大学院修士課程 化学コース 2年・徳島県立徳島科学技術高等学校出身)が優秀ポスター賞を受賞しました。
本賞は同学会でのポスター発表179件の中から、優秀な研究発表と評価された37件に与えられました。

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宮田さんが発表したテーマは「Ge表面構造の形態変化に対する低エネルギー重畳 イオンビーム照射の影響 」です。

半導体材料であるゲルマニウム(Ge)にイオンビームを照射すると、試料中に導入された点欠陥の自己組織化およびスパッタリングによって表面にナノ構造が形成されます。これらのナノ構造は、照射量や照射角度、加速電圧などの影響を受けてサイズや形態が変化することが知られており、作製されたナノ構造は量子ドットなどへの応用が考えられますが、これには構造の形状制御が必要不可欠です。
そこで、材料科学研究室(指導教員:新田 紀子准教授)では、これまでに報告例のない角度重畳照射(照射した照射域に重ねて照射を行う方法)を用いて、照射条件を変更しGe表面構造の形成過程を検討しました。その結果、低加速電圧下での重畳照射は、高加速電圧下で得られたナノ構造とは異なる構造形態を形成しました。
今後、構造制御を可能にするためには、さらなる条件検討と照射による損傷への理解を深めることが重要となります。

受賞を受け、宮田さんは「ご指導いただいた新田先生および研究室の皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。思うような研究成果が出ず、苦戦した場面もありました。しかし、試行錯誤を重ねた結果、新たなナノ構造を作製できた時には、大きな喜びを感じました。4月から社会人になります。今後も常に"楽しむ"という気持ちを忘れず、周囲の方々への感謝の気持ちを胸に、日々精進します」と語りました。

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