2025.10.20在学生・保護者 / 学群・大学院 / 研究

飛永 颯眞さんが「第25回情報フォトニクス研究グループ研究会」で優秀ポスター賞を受賞

9月12~14日に和歌山県で開催された「第25回情報フォトニクス研究グループ研究会」において、飛永 颯眞さん(修士課程 電子・光工学コース1年/指導教員:光計測工学研究室 田上 周路准教授)が優秀ポスター賞を受賞しました。

同賞は、発表を行った26名のうち、参加者の審査により、優れた発表であると認められた3名に贈られました。

★1E7A0942-2.png

今回、飛永さんが受賞した発表は「シングルピクセルイメージングによる信号源位置推定と磁界測定」です。

「磁気微粒子イメージング」と呼ばれる、微細な磁気粒子を用いてがん細胞を発見する新しい医療技術があります。体への負担を抑えながら、がん細胞の位置と大きさが推定できる検出方法です。

注射によって体内に流入した磁気微粒子は、がん細胞に集まります。そして、体の外から磁場を加えられると、応答信号を発します。この信号を光ポンピング磁界(磁気)センサを用いて測定し、シングルピクセルイメージングといった技術を用いて、画像化します。この方法は、マスクパターンを通し光のどの部分の値を持っているかを絞ることで、単一の受光素子でのイメージングが可能です。しかし、この方法は、何種類ものマスクパターンで同様の作業を繰り返すため、測定に長い時間を要するというデメリットがあります。

そこで、飛永さんは、マスクパターンを従来のランダムな模様から、上下を2分割し模様の密度を反射割合に従って変更したマスクパターンを9種類作成。シミュレーションによりその効果を確認したところ、信号強度割合に応じたある特定の反射割合で作成したパターンであれば、測定回数を約10%減少させることができることが分かりました。

★1E7A0937-2.png

受賞を受けて、飛永さんは「田上先生の人柄に惹かれて研究室を選択し、『シングルピクセルイメージって何?』っていうところから研究をスタートしました。ご指導くださる田上先生に良い報告をしたいという気持ちで続けてきたこと、また、『やる気が出なくても毎日研究室には来る』という姿勢を貫いていると、徐々に良い結果が出るようになりました」と優しい笑顔。

「最近までPCを使ってのシミュレーション作業が主だったので、実験装置の扱いには不慣れなのですが、磁場の設定など、研究室の仲間が手伝ってくれて助かりました。これからは、シミュレーションで出した理論値どおりの結果を実験で出すことに注力したいです」と感謝と抱負を話しました。

RELATED POST

関連記事