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- 山本 哲也教授が国際シンポジウムTCM-TOEO 2025で基調講演しました
10月19~23日にギリシャ・クレタ島で開催された国際シンポジウム「the 10th International Symposium on Transparent Conductive Materials & 14th International Symposium on Transparent Oxide and Related Materials for Electronics and Optics (TCM-TOEO 2025)」において、総合研究所 マテリアルズデザインセンターの山本 哲也教授が基調講演を行いました。
同シンポジウムは、透明導電性材料に関する国際会議(TCM)と、酸化物材料およびその関連材料に関する国際会議(TOEO)を統合した国際会議で、世界各地の名だたる研究者やエンジニアが参加しており、最新の成果を発表し情報交換を行うことで、活発な交流の場となっています。
物質設計や計算物理、物性理論を専門とする山本教授は、「秩序と無秩序の相関」に着目し、材料の特性・機能を引き出す研究を展開する、材料科学の第一人者です。
薄膜成長装置の開発や物質設計による薄膜の特性制御などの技術は、すでに多岐にわたって実装、事業化されています。具体的には、液晶テレビ、太陽電池、ゲーム機、化学センサー、宇宙放射線耐性材料、細胞侵入型抗菌・消臭材料および負イオン生成・照射装置(製品製造販売)などです。
山本教授は、同シンポジウム4日目の基調(プレナリ)講演に登壇。「Materials Design of High Carrier Transport Oxide Films for Various Applications(さまざまな用途へ向けた高キャリア輸送酸化物薄膜の材料設計)」という演題で、製品化された商品やその現在、企業との連携による日本独自技術による薄膜成膜装置とその世界市場近況の紹介を行った後、学術的な成果を発表しました。
参加者からは、応用展開の経緯や成膜装置の開発、事業化に至った「成功の鍵:Key Success Factor」、薄膜の厚さ数ナノメートルと数千ナノメートルの場合の共通点や相違点などについての質問が多く寄せられました。特に、厚さをさらに薄くした場合(2ナノメートル以下の2次元極薄膜)に発生が期待される、従来とは異なる新規な性質を理論的に予測するスライドについては多くの質問や反論なども寄せられるなど、活発な議論が行われました。
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