2009.5.26地域貢献
セミナーシリーズ「土佐山田サイテックフラッシュ」第14回セミナーのご案内
高知工科大学国際交流センター(IRC)では、最先端の科学やテクノロジーに触れるセミナーシリーズ「サイテック・フラッシュ」を開催しています。 学生、教職員、学外の方、どなたでも参加は自由です。毎回テーマも専門性も異なるので、面白そうなのだけをつまみ食いというのも大歓迎です。雑事で煮詰まった頭に清新な風を入れたいと思ったら是非覗いてみてください。不確実性下での意思決定 ~ 行動神経経済学のすすめ ~日時: 平成21年6月3日(水) 午後14時50分-16時20分場所: C棟4階 コモンスペース(A棟へのつなぎ廊下横)講演者: 高橋 泰城 博士(北海道大准教授)演題: 時間選考・不確実性下での意思決定の行動神経経済学※16時30分頃よりA551にて簡単なお茶会を用意いたします。http://www.lab.kochi-tech.ac.jp/quantum/scitechflash.html解題:近年の神経経済学の発展はミクロ経済学やゲーム理論などを神経回路レベル、分子レベルで取り扱うことを可能にしてきている。一方、ミクロ経済学では、一見非合理に見える人間行動(ヘロイン中毒など)まで含めて、人間の意思決定は合理的選択理論により取り扱うことが可能であることも示されている。本セミナーでは、薬物依存と時間割引の関係などを、社会的選好(利他性)や自己同一性、また心理物理の観点もとりいれて研究した神経経済学的研究を紹介する。また、不確実性下の意思決定への、行動経済学や情報理論からのアプローチに関しても紹介し、非加法的熱統計力学(Tsallis thermostatistics)を神経経済学に応用することの有用性および危険回避の生物物理学に関しても議論する。講演者紹介:高橋博士は東大理学部物理学科出身で、物理学で博士号を取得されたあと生物学、心理学、行動科学を研究されてこられました。現在は北海道大学の文学部心理学科の准教授として、ハイパーディスカウンティングと呼ばれる人間行動の特異性の研究を中心に新領域「行動神経経済学」を精力的に開拓されておられます。理学/工学/社会科学/人文科学といった従来の垣根を越えた「知の最先端」に触れるこの絶好の機会を、学生、教員、職員、外部の方の別なく是非捉えていただきたく思います。講演は日本語で行われます。