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- コンサート「心に響く音楽の調べ in 工科大」を開催しました
9月14日、香美キャンパスにおいて、新進気鋭の若手演奏家の皆さんによる音楽コンサート「心に響く音楽の調べ」を開催しました。
本音楽コンサートは、東京藝術大学教授で本学客員教授の佐野 靖 氏が担当する本学教養科目「音楽文化論-人間・音楽・教育のかかわり-」の中で実施しているもので、今年で10回目を迎えました。
本科目は約170名の在学生が受講するだけでなく、音楽コンサートとコンサート前に行われる講義は、一流の演奏家による芸術文化を地域の皆様にも感じていただく機会を提供したいとの思いで、一般の皆様にも開放しています。
講義では、音楽家の人生観や音楽を通じた教育現場での事例などが紹介され、音楽と文化・社会との関わりを捉え直すきっかけとなるような内容となっています。
また、講義の後半には、音楽コンサートで演奏する若手演奏家の皆さんも登壇し、楽器の特徴や、音楽家としての喜びや苦労、学生生活のことなどについて紹介していただきました。
受講した学生達は、自分達の学生生活と、音楽家の学生生活との違いなどに驚きつつ興味を持って耳を傾けていました。
受講した環境理工学群3年の漁野 華さんは、 「"振る舞う"という日本語について、ある音楽家が語った言葉が心に残りました。"振る"=真似をする、"舞う"=自己表現と考えたその音楽家は、日本人は"振る"までしかできておらず"舞う"が苦手だと感じたそうです。音楽家の方が"舞う"=自己表現を大事にされるように、私も違う分野ではありますが自己表現できるようになりたいと感じました」と音楽家の感性と自分を重ね合わせて自己分析するきっかけとなったようでした。
また室戸市からお越しで本講義の長年のファンという女性は「この2年ほどは体調が悪くて来ることができなかったのですが、体調も良くなって今年は来ることができました。コンサートもさることながら、私はコンサート前の講義を楽しみにしていて、学生時代にかえったようでとても楽しいです」と語ってくれました。
音楽コンサートでは、ヴァイオリンの岸本 萌乃加さん、ピアノの白瀬 元さん、サクソフォンの上野 耕平さん、都築 惇さんという日本を代表する若手演奏家の皆さんが出演し、生の音楽に触れることができる貴重な機会となりました。
岸本さんの美しいヴァイオリンの音色とスピード感ある超絶技巧が見所の"チャルダッシュ"(モンティー)で観客を引き付け、
白瀬さんがショパンの故郷ポーランドを訪れた際のエピソードを踏まえて聴いた"ノクターン"(ショパン)は、煌びやかかつノスタルジックで、格別に情緒溢れる音色に聞こえました。
2本のサクソフォンが奏でるJ.M.ルクレールの"2本のヴァイオリンのためのソナタ"も、演奏家の息づかいが聞こえてくるほど迫力満点で、金管楽器の美しく伸びやかなハーモニーがホールの隅々まで響き渡り、観衆はうっとりと聞き入っている様子でした。
また、サクソフォンの都築さんは高知出身で、高校生時代に本コンサートを訪れており、「このコンサートは高知にいながら一流の演奏を聴くことができる貴重な場所でした。まさか将来、自分自身がこのステージに立てるとは思ってもみなかったです」と、嬉しいエピソードを披露してくれました。
高知市と香美市からお越しの主婦のお二人には、「素晴らしい企画で毎年楽しみにしています。大変人気の催しですので、今年も友達を誘い電話受付と同時に申し込みして参加出来ました。会場の大きさも調度良く、奏者の奏でる音が直接伝わってくる空気感は言葉では言い表せない心地よさがあります。素晴らしい曲を聴くと自然と優しい気持ちになります。次回も是非来たいと思います」と感想をいただきました。
コンサート後には、今や各メディアに引っ張りだこの日本を代表する演奏家の皆さんと写真撮影や談笑できる機会も設けていただき、観客の皆さんは有意義な時間を過ごせた様子でした。
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