2019.2.19地域・一般 / 地域貢献 / 学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

本学と前田建設、サット・システムズが共同開発した「建設現場での無人搬送ロボット」を公開

2月15日、茨城県取手市で行われた前田建設工業株式会社(本社東京都)の「ICI総合センター」開所式で、同センターが推進する共創事業の一環として、本学(システム工学群 王 碩玉 教授)と前田建設工業、有限会社サット・システムズ(本社高知県)が共同開発した「建設作業所での無人搬送ロボット」のデモンストレーションが行われました。

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無人搬送ロボットは次の一連の搬送作業を全自動で行いました。
まず1階で建設資機材を荷取りし、静的・動的障害物を避けながら、エレベーターの前まで到着。次にエレベーターに乗り込み、目的階に到着すると指定の場所に建設資機材を荷置きしました。さらに、元の経路を通って、1階の建設資機材の置き場に戻り、次の搬送作業開始に向けて待機していました。
各作業においては、緊急停止や遠隔操作モードへの切り替えなどの安全措置を行っています。

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現在は1トン平台車と建設資機材等を積載するキャスター付きメッシュパレットの搬送を対象としていますが、今後は、長尺物や重量物の搬送も実現できるよう改良を重ね、近々、都内の建設作業現場に、本自動搬送のシステムが導入される予定で、成功すれば、作業効率を20%程度向上できると見込まれています。

王教授は、「8か月という短い開発期間でしたが、三者各自の強みを効率よく生かしたからこそできたことだと感じています。建設現場のニーズを熟知した前田建設工業は、複雑な作業過程を具体的な課題として明快に抽出し、ロボット機構の設計を担当するサット・システムズと知能化アルゴリズムを担当する本学は、日々共同で研究開発に取り組んできたロボットに関する要素技術と知識を蓄積しています。今後、様々な建設現場への実装が可能となるシステムが完成し、感無量です」と感想を述べました。

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また、開所式では、磯部 雅彦学長が挨拶を行い、加えて先月本学が前田建設工業と締結した包括連携協定に基づき設置された、同センターと本学研究室を専用回線で常時結ぶテレビ会議システムを活用し、同社社員と香美キャンパスの学生との課題解決型会議も公開で行われ、建設業の人手不足問題や高知県の人口減少問題について、「農業や林業に特化した高知ならではの新産業を創出すべき」等、学生らしい様々な提案がなされ、終始活発に議論が交わされました。 

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