2021.3.22在学生・保護者 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

高知化学会会長賞を学生2名が受賞

加藤 健史さん(大学院修士課程化学コース 2年)と、中田 晋也さん(環境理工学群 4年)が「第19回高知化学会会長賞」を受賞しました。

高知化学会は、化学講演会、出張講義、高校生・中学生のための化学実験講座など多彩な事業を展開し、化学の普及と活性化、化学を目指す若い世代の育成、地域産業の発展などに寄与する目的で活動する組織です。
本賞は、高知県内の高校・高専・大学・大学院において学ぶ学生や生徒を対象に、化学分野において優秀な成績を収めた人に授与されます。

加藤さんは、機能性ナノマテリアル研究室(大谷 政孝准教授)で、銅(I)金属有機構造体について研究してきました。
銅(I)金属有機構造体は、地球温暖化の原因であるCO2を再利用可能な炭素源に変換する触媒として注目されています。本研究では、簡便な室温での反応によって、非常に高い比表面積とCO2吸着量を有する銅(I)金属有機構造体の合成に成功しました。この研究が進めば、高効率なCO2変換による地球温暖化の解決が期待できます。

受賞を受けて加藤さんは「このような賞をいただき大変光栄です。大谷准教授をはじめ小廣 和哉教授からのご指導はもとより、研究室の皆さんのご協力にも感謝します。今春から大学院後期課程に進学します。大学院後期課程では、高効率なCO2変換を目指した触媒の開発などに取り組んでいきたいと考えています」と感謝と今後の抱負を語りました。

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中田さんは、同研究室で、ポリオキソメタレートという活性の高い触媒を比表面積の高い多孔質材料の細孔内に包接する手法について研究してきました。
その結果、ポリオキソメタレートの合成に成功し、多孔質材料の細孔内に包接したことを明らかにしました。この研究が進めば、触媒の耐久性が向上し、触媒活性が高い不均一系触媒の設計に役立つと考えられます。また、人工光合成の水の四電子酸化反応に用いられる触媒としての応用が期待できます。

受賞を受けて、中田さんは「このような名誉ある賞をいただき誇りに思います。良い研究成果が出るようご指導くださいました先生方やいろいろとご協力いただいた研究室の皆様のおかげで受賞することができました。心より感謝申し上げます。私は春から大学院に進学します。大学院では、引き続き高活性な触媒と多孔質材料との組み合わせやポリオキソメタレートを多孔質材料の骨格に組み込んだ多孔質材料の合成などに取り組んでいきたいと考えています」と喜びと抱負を語りました。

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