2021.6. 1地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

村井助手が日本写真測量学会 学会奨励賞を受賞

村井 亮介助手(地域連携機構)が一般社団法人日本写真測量学会の「日本写真測量学会 学会奨励賞」を受賞し、5月20日にオンラインで開催された第60回定時総会に出席しました。

本賞は、原則として35才以下の会員を対象とし、一定期間内に、原則として日本写真測量学会誌、ISPRS Journal of Photogrammetry and Remote Sensing、あるいは、ISPRS International Archives of Photogrammetry and Remote Sensing に論文あるいは技術を発表し、その内容が写真測量やリモートセンシングの将来的な発展に寄与すると認められる者に授与されるものです。

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国土情報処理工学研究室(高木 方隆教授)に所属する村井助手は「UAV画像における植生観測のためのカゲ補正手法」をテーマに研究成果を発表しました。

近年、気候変動に対する影響予測のために、植物の生物季節観測が重要視されています。
村井助手は、UAV(Unmanned Aerial Vehicle:通称ドローン)画像における植生の生物季節観測に求められているカゲ補正手法の構築を、晴れと曇りの日それぞれ異なる手法を用いて行いました。晴れの日は直達光と散乱光それぞれに地形校正と天空率校正を施した後に光源の明度差校正を行うことで日影の影響を抑え、曇りの日は散乱光による日陰を天空率校正によって抑えました。カゲ校正の精度検証結果から、晴れや曇りの日の校正精度には大きな差が見られないことから、どちらの天候で観測を行ったとしても、カゲ校正を施せば年間を通じて画像の明度を用いた植生観測が行えるようになりました。

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今後は、明度だけではなく、色や形状を用いた植生観測について研究を進めることにより、UAVを用いた広域での多様な樹種の開花、展葉、紅葉といった生物季節観測の実現が期待されます。

村井助手は「日本写真測量学会 学会奨励賞という栄えある賞をいただき光栄です。高木教授や研究室のメンバー、観測フィールドの維持管理に協力してくださっている森林ボランティアのメンバーや佐岡地区の方々に心より御礼申し上げます。本受賞を励みに今後もより一層邁進して参りたいと思います」と、受賞の喜びを語りました。

村井助手の研究紹介はこちらから

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