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- 北川 祐輝さんの論文が英国学術論文誌「Polymer Chemistry」の表紙…
修士課程 理工学コース2年の北川 祐輝さんの研究論文が、Royal Society of Chemistry(イギリス王立化学会)が出版する学術論文誌「Polymer Chemistry」に掲載され、表紙に採用されました。
掲載された北川さんの論文タイトルは「Direct arylation post-polymerization for Click-generated 1,2,3-triazole(クリック反応によって発生した1,2,3-トリアゾールへの直接的アリール化ポスト機能化)」です。
高分子に化学反応を起こさせることを「ポスト機能化」と言い、高分子の性質や機能、分子構造を変化させるための手法として広く利用されています。北川さんは、ポスト機能化に多く利用されている反応、アジド-アルキンクリック反応によって発生する「1,2,3-トリアゾール」という構造に着目。トリアゾールは安定した官能基で、二つの官能基同士を繋ぐ「連結ユニット」として利用されています。
これまで「連結ユニット」としての利用にとどまっていたトリアゾールを、それ自体が反応し構造変化を起こす「反応性ユニット」として活用できれば、より自由度の高い高分子設計が可能になると考えた北川さんは、トリアゾールにアリール基を直接導入したところ、トリアゾールが「反応性ユニット」として働くことを確認。直接的アリール化反応によるポスト機能化法を開発しました。
この合成プロセスは、トリアゾールをビルディングブロックとしたさまざまな高分子合成への応用が期待できる汎用性の高い手法です。
表紙採用を受けて、北川さんは「学士の頃から取り組んでいたテーマを在学中に論文としてまとめることができたこと、また、その論文が表紙に選ばれたことをとても嬉しく思います」と喜びを語り、「ポスト機能化には高い反応性と高い反応選択性が求められますが、トリアゾールへの直接的アリール化反応では、この2つの性質がトレードオフの関係にあることが課題でした。この課題を解決するため、何十例と条件を試し、塩化パラジウムと嵩高いカルボン酸を用いることで、高い反応性と選択性を両立できたときは、達成感を感じました」と振り返りました。
今年で卒業し、4月からは社会人となる北川さん。「研究職なので、大学院で学んだことを活かして頑張りたいです」と話しました。
掲載論文
タイトル:Direct arylation post-polymerization for Click-generated 1,2,3-triazole(クリック反応によって発生した1,2,3-トリアゾールへの直接的アリール化ポスト機能化)
著者:Yuki Kitagawa and Shotaro Hayashi
掲載日:2026年1月23日
論文はこちらから
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