2021.10. 1学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

西脇 永敏教授、岩井 健人助教の研究論文が米化学学術誌「The Journal of Organic Chemistry」に掲載、Front Coverに採用されました

環境理工学群総合研究所 分子デザイン研究センター岩井 健人助教西脇 永敏教授の研究論文が、10月1日発行の米化学学術誌「The Journal of Organic Chemistry」(2021年86巻19号)に掲載され、Front Cover(表紙)に採用されました。

本誌は、1936年に創刊されたアメリカ化学会の発行する有機化学および生物有機化学分野の学術誌です。有機化学カテゴリーにリストされている57雑誌の中で、Organic Lettersに次いで2番目に論文の引用数が多い(98,696件)雑誌です。(2018年のクラリベイト・アナリティクス社による"Journal citation Reports" に基づく)

joceah_v086i019-1.png

西脇教授らは、有機合成化学、複素環化学を専門に研究しており、これまで合成が困難であった多官能化合物を簡便にかつ効率良く合成する手法の開発に取り組んでいます。

acs.joc.1c01515-1.png

今回掲載された論文のタイトルは「Nitroacetonitrile and Its Synthetic Equivalents(ニトロアセトニトリルとその合成等価体)」です。
ニトロアセトニトリルは、シアノ基とニトロ基を骨格に同時に導入することができる合成ユニットとして有用ですが、爆発性を有するため取り扱いが困難でした。 本論文では、シアノアシニトロ酢酸塩を有機溶媒に溶けやすくすることにより、安全で取り扱いの容易なニトロアセトニトリルの代替試薬として利用できることを示しており、医薬、農薬などの開発の分野に新しい合成手法を提供しました。

★★★★8B0A2892 - コピー.jpg 

(左:岩井 健人助教、右:西脇 永敏教授)

西脇教授は「これまで、多くの研究者に使ってもらえる合成ツールを開発してきました。今後もその姿勢を崩さず、研究に邁進していきたいと思います」と語りました。また、本学の卒業生である岩井助教は「分子レベルでのものづくりが楽しくてこの道に進むことを決めました。恩師である西脇教授と一緒に研究に全力投球していきたいです」と語りました。

The Journal of Organic Chemistryのホームページはこちらから

RELATED POST

関連記事