分子デザイン研究センター

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センター概要

21世紀のイノベーションは物質科学を基盤としており、今後もその重要性は増大の一途を辿っています。一方、学術分野が細分化されている現在では、膨大な量の知識と技術を兼ね備えている各々の研究者がユーティリティープレーヤーになることは難しく、新しい機能を有する物質を単独で創出することが益々困難になりつつあります。そのためこれらの問題解決には、複数の異なった分野の研究者による協力が不可欠となっています。

分子デザイン研究センターは「インターディシプリナリー」をキーワードにして、学際的な場の提供を行ない、学内外の異分野の研究者間の連携を促進し、新しい機能性物質や機能性材料を創成することを目的としています。

機能性材料の創出には、次の3項目が必要です。

  1. 新規な機能性物質の設計
  2. 合成手法、修飾法の開発
  3. 機能の解析と評価

また、「ハイブリッド」も従来にはなかった高度に機能化された材料を開発するために必要なキーワードです。これまで私たちが培ってきた無機・有機材料科学の研究成果をベースに、「ものづくり」と「機能評価」の融合を目指し、専門知識や各種技術の融合を図るために、当センターをその拠点と位置づけ、新分野の創出を目指しています。

主要研究課題

機能性有機分子の設計と合成および機能創出

  1. 液晶分子のマイクロモーター駆動源への応用。機械系の研究者と有機合成の研究者が協力し、より高機能な性能を実現するために、動力学的計算に基づいて設計した液晶分子を合成し、評価することにより、新規な材料の創成を目指す。
  2. 高性能な非線形光学材料の開発。その特性を有する有機分子の設計・合成・評価。有機合成の研究者と物理系の研究者が協力し、非線形光学特性を示す新規な有機分子の設計・合成・評価を行なう。
  3. 外部刺激に応答して発光する高分子化合物の開発。高分子化学の研究者と光科学の研究者が協力し、高分子化合物の設計・合成・評価を行う。
  4. 新規な歯科材料の開発。モノマー開発、高分子化、フィラー添加のそれぞれのアプローチにより、従来のものとは異なる新規な材料の開発を目指す。