2022.1.27在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

前田 明穂さんが空気調和・衛生工学会で学術研究優秀発表奨励賞を受賞

12月18日にオンライン開催された「第3回スチューデントフォーラム・技術発表会」(主催:公益社団法人空気調和・衛生工学会 中国・四国支部)において、前田 明穂さん(システム工学群 4年・岡山一宮高校出身)が学術研究優秀発表奨励賞を受賞しました。

奨励賞は、特に若手研究者・技術者に対して学術講演会への参加意欲を高めるとともに、発表論文の内容・水準・講演技術の向上に対するインセンティブを与えることを目的とし、学術研究発表会において優れた論文の発表や技術報告を行った若手の研究者・技術者を表彰するものであり、同会での発表22件のうち7件に授与されました。

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前田さんが発表したテーマは「感染予防を意図した換気が実施された講義室の室内環境~夏期の実測結果~」です。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、大学の講義室では感染予防を意図した換気が実施されています。
前田さんは、夏の暑い日に、冷房をしながら窓を開けることで日射や暑い外気が室内に侵入し、熱中症になるリスクが高まるのではないかと考え、33講義を対象に屋内外の暑さ指数(WBGT)および二酸化炭素(CO2)濃度を測定しました。その結果、屋外WBGTが30℃を超える条件で、窓やドアを開けている場合に室内での熱中症リスクが高くなることが分かりました。また測定された条件から感染確率に関する理論計算を行い、感染者がいた場合でも、受講者数が教室定員よりも十分に少ない講義室での講義や、窓やドアなどの開口部の開放が感染確率を低く抑えることに寄与していることも示し、屋外WBGTを観測しながら可能な限り開口部を開けるようにすることが重要であることを発表しました。

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受賞を受け、前田さんは「初めての学会発表で栄えある賞をいただき光栄です。ご指導いただきました田島 昌樹准教授(システム工学群)をはじめ、測定にご協力いただきました先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。大学2年生の時に田島先生の「建築環境工学」を受講して、建築の中でも人に近い空気調和という分野に興味をもち、卒業研究として今回発表のテーマに至りました。4月からは大学院進学が決まっており、今回の発表テーマを深化させて、温冷熱感覚と省エネルギー行動の観点からも室内環境評価できるように研究を続けていきたいです」と語ってくれました。

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