2022.11. 9在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活 / 学群・大学院 / 課外活動

北村 光希さんが国体のカヌー競技2種目で初の入賞

10月7日~10日の4日間、鬼怒川特設カヌー競技場(栃木県)で開催された第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」で、北村 光希さん(システム工学群 2年・高知県立高知西高等学校出身)が、カヌー競技成年男子スラローム・カヤックシングルの部2種目で国体初の入賞を果たしました。記録は、25ゲートは107.44点で7位、15ゲートは93.47点で6位です。

表彰状写真:IMG_0607.jpg 

カヌースラロームとは、全長250~400mのコースに設置された15~25個のゲートを、スタート地点から決められた順番に通過しながら下る時間を競う競技で、ゲートに接触したか、非通過のゲートが有るか否かによる減点ポイントと所要時間が計算され順位が争われます。 

北村さんは高校時代にジュニアのナショナルチームに選出されるなどの実績があり、体の動きの俊敏性やウエイトトレーニングで鍛えたパワーが持ち味の選手です。2020年8月には東京オリンピックの代表事前合宿で、代表選手のトレーニングパートナーを務めるなど、貴重な経験を積み、それを糧として大きく成長してきました。

日々の練習は、指導者のいない中で動画教材等を参考に自ら練習メニューを考案し、自身の映像を撮影・比較して課題を抽出するなど工夫して行い、テクニックの向上を図ってきました。昨シーズン終了後からは、メンタルトレーニングも独学で学び、自分の考え方をポジティブに変えるために、自分に何が起こっているのか、本当はどうなりたいのか、自分にできることは何なのかを常に意識し練習に励んでいます。今年の6月からは新たにLSD(Long Slow Distance)トレーニングも始め、心拍数を一定に保ちながら30分~60分のトレーニングを行うことにより、筋力の瞬発力の向上を図っています。また、高知県カヌー協会とチェコ連盟が東京五輪の事前合宿の際に締結した交流協定の一環で、今年の8月13日から10日間チェコにカヌー留学をしました。チェコでは東京五輪の金メダリストであるイジ・ペルスカベツ選手と練習を共にし、コーチであるペルスカベツ選手の父親から指導を受けてきました。これらの総合的な練習の成果が、今回の国体初の入賞という結果につながりました。

その他にも北村さんは、学業の合間を縫って練習量を確保するなど文武両道に励み、スポーツ実績が四国大会優勝レベルで、かつ前年度の成績が優秀である学生に贈られる「令和4年度学長賞(アスリート優秀賞)」を受賞することが決定しています。

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(提供撮影者:鈴木 孝一氏)

大会を振り返り北村さんは、「国体初の入賞で嬉しさもありますが、めざしていたのは3位入賞でしたので悔しい気持ちの方が大きいです。25ゲートの1本目では、1番ゲートをヘルメットがかすめてしまうミスでペナルティとなり10位でしたが、2本目までの間に映像で他の選手とのラインの比較を研究し、ゲートの通り方を変更した作戦が功を奏しました。15ゲートは、チェコ留学の際に学んだ肩から始まる身体の向きが使え、ゲートへの向きが活かせたので良かったです。チェコで感じたことは、金メダリストも遠い存在ではないということです。卓越した身体能力や生まれ持った資質が必要な訳ではなく、練習の賜物だと分かったからです。道のりはかなり遠いし努力が必要だけれど、ゴールまでの道が見えたので決意を固めました」と力強く語りました。

2023年の4月にはパリ五輪の出場権争いをかけた「カヌースラローム日本代表選手選考大会」が開催されます。
世界での活躍をめざす北村選手に引き続きのご声援をよろしくお願いします。

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