2022.12.21在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

坂本 ひかるさんが日本化学会中国四国支部大会において優秀ポスター賞を受賞

11月12日、13日に、広島大学で開催された「2022年日本化学会中国四国支部大会 広島大会」において、坂本 ひかるさん(大学院博士後期課程 基盤工学コース 3年/指導教員:機能性ナノマテリアル研究室 大谷 政孝准教授)が優秀ポスター賞を受賞しました。

化学に関与する大学生・高等専門学校生らが参加する本大会は、中国四国支部の化学研究・教育の活性化を目的として、学生の教育・若手育成のための研究発表の場、産官学の研究者間の交流の場として開催されています。その中で優秀ポスター賞には190件中20名が選出されました。

大会の様子はこちらからご覧いただけます。

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坂本さんは、「低線量電子線回折における有機結晶の崩壊メカニズムの究明」のテーマでポスター発表しました。

電子線回折とは、試料に電子線を照射し、数nm2の微小範囲から取得した明視野像や回折図形から結晶構造や界面の位置・状態を明らかにする分析方法です。近年、医薬分子・高分子などの有機結晶や金属有機構造体のような多孔質結晶における新たな構造解析ツールとして注目されています。坂本さんは、分析時に避けられない「電子線照射による観察試料へのダメージ」に着目し、有機系材料がいつ・どのように崩壊するのかといった知見を得るため、何度も電子線照射下の材料の崩壊挙動を追いかけました。その結果、多孔質結晶の崩壊挙動において無機材料分野で確立された崩壊機構に加えて、結晶の「すかすか」度合い(=非占有体積)と相関があることを見出しました。

受賞を受け、坂本さんは「優秀ポスター賞を受賞することができ、大変光栄です。分析室にこもり、データ採取・分析の繰り返す日々が報われたように思います。博士課程修了後は企業に就職し、より応用に近い材料開発に携わる予定です。ここまで導いてくださった方々に感謝し、社会人になってからも励みたいです」と語りました。

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