2023.2.13在学生・保護者 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

西本 陸矩さんがGLOBAL HEALTH 2022においてBest Paper Awardを受賞

11月13日~17日にハイブリッド開催された「GLOBAL HEALTH 2022」(主催:IARIA)において、西本 陸矩さん(大学院修士課程 知能機械工学コース 1年・高知県立高知工業高等学校出身/指導教員:ヒューマンメカトロダイナミクス研究室 芝田 京子教授)がBest Paper Awardを受賞しました。本賞は、発表された論文の中から優秀な論文を選出し、表彰されるものです。

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西本さんが発表したテーマは「Estimation of Lumbar Load from Web Image Using Convolutional Neural Network for Standing Forward Bending Stationary Posture(立位前傾静止姿勢を対象とした畳み込みニューラルネットワークによるWebカメラ画像からの腰部負荷推定」です。

日常的に腰痛を予防するためには自ら悪い姿勢を改善し、よい姿勢を習慣づけることをサポートする仕組みが有用と考えられています。西本さんは日常的な姿勢による腰への負荷をモニタリングし、腰痛予防につなげるシステムの開発をめざしています。専門的な装置や解析を使う方法は日常的な推定、姿勢観察には適さないので、負担なく画像を取得できるWebカメラでセンシングし、腰部負荷は深層学習によって推定することを提案しました。

腰部負荷を推定するための深層学習モデルは、画像から骨格検出AIソフトを使用して検出した骨格位置座標を基に筋骨格モデルシミュレーションソフトを用いて負荷を導出し、各画像データの真値としてラベル付けをすることで作成します。本研究では、まずは対象姿勢を上体前傾姿勢に限定した深層学習モデルの作成を行い、同一被験者に対しての有用性を示すことができました。本研究が発展し、学習済みの深層学習モデルを組み込んだエッジAIを開発することにより、ユーザは姿勢を撮影するだけで現在の姿勢の良し悪しを腰部負荷から判断することができます。この提案法により、姿勢評価の新しい指標として腰部負荷を加えることで、姿勢改善意識がさらに高まり、腰痛予防、ひいては、健康維持につながると考えています。

受賞を受け、西本さんは「大学院進学後、国際学会での発表を目標に研究を進めてきました。現地に行けなかったことは残念ですが、結果として、受賞できたことは大変うれしく思います。思うように研究が進まない時もありましたが諦めずにやってきて良かったです。ご指導いただいた芝田先生、協力してくれた研究室のメンバーにこの場をお借りしてお礼申し上げます。これからもさらに熱意をもって研究に取り組みます」と語りました。

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