2025.4. 2地域・一般 / 学群・大学院 / 研究

大内 雅博教授が編集委員 「鉄道百五十年史」が出版されました

1872年に日本の鉄道が創業されてから150年の節目を迎えたことを記念して、公益財団法人交通協力会より、これまでの鉄道の経営と技術の歴史を詳述した「鉄道百五十年史」が出版されました。

約5,000ページ、全5巻からなる同書は、初の公式総合鉄道史として、官鉄・国鉄・JR、民鉄および公営鉄道の全ての鉄道の歴史をたどり、統計データや公的な記録をもとに専門的・技術的な解説がされています。

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システム工学群の大内 雅博教授は、土木工学やコンクリート工学を専門とする傍ら、鉄道にも見識があり、鉄道を第二の専門として、財界、鉄道会社や学協会の委員などを務め、著書も出版しています。今回は、同書のうち4巻分の原稿を分担執筆するとともに、編集委員の一人として第2巻を担当しました。

第2巻は、明治後期に鉄道が国有化されてから国鉄が誕生するまでの約40年間の事跡をまとめています。この時期には、鉄道ネットワークが大きく拡大し、現在の日本の鉄道網の原型が作られました。鉄道技術の進歩により、外国に依存しない自主性が確立され、鉄道が陸上交通のメインとなった、鉄道史においても根幹となる時代と言えます。

その他、大内教授は、日本人の物心両面にわたる生活様式に根付く「鉄道文化」について、「時刻表」「駅弁」「廃線跡探索」を例に挙げながら、鉄道が日本の文化にもたらした影響について説明するなど、広く執筆に関わっています。

同書は、本学の附属情報図書館(香美)にも配架される予定です。
「鉄道百五十年史」の詳細はこちらから

コメント

「1972年に国有鉄道百年史が発行されて以来ですので、50年ぶりの大仕事に携わったことになります。もともと鉄道が大好きで土木工学の道に進んだので、出会いの神様に感謝しつつ、コロナ禍の悪条件の中で作業をしました。鉄道は、技術だけでも土木、建築、電気、機械、情報通信とさまざまな分野から成り立っています。法律や経営学も必要です。多くの分野の研究者の成果を統合した鉄道百五十年史をぜひ図書館でご覧いただき、日本の鉄道の歴史の厚みとエネルギーを感じていただければと思います」(大内教授)

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