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- キャンパス内の池でナノ粒子による藻類増殖阻害実験を開始しました
環境理工学群 細胞分子遺伝研究室 大濱 武 教授は、地元企業チカミミルテック株式会社と共同で、キャンパス内 東ロータリーにある池を使い、アクリレート系樹脂ナノ粒子による藻類の増殖阻害実験を開始しました。
この程実施した第1回目の実験では、濁りのある池の水が、藻の沈殿等により透明度の高い水に変化し,想定以上に良い結果を得ることができました。
ナノ粒子投入による池の透明度の変化(左:投入前、右:投入後2週間)
チカミミルテック株式会社は、アクリレート系ナノ粒子(25nm程度)の大量製造技術を確立し、その用途開発を行っています。
平成24年に同社より大濱教授らに対し、同粒子を活用した技術開発の相談があり、高知県の補助事業を活用して、同社との共同研究が進められてきました。
昨年、同粒子が広い藻類の細胞壁に付着することで強いストレスを誘導し、細胞死や代謝異常を誘導することが見出され、今回の実験による検証に至ったものです。
今回の実験で水の透明度は格段に上がりましたが、アクリレート系樹脂のナノ粒子化の際、界面活性剤(石鹸と同成分)が使用されている課題が残りました。
アクリレート系樹脂自体は、瞬間接着剤や外科用の創傷接着剤としても用いられる安全性の高い樹脂ですので、今後、更に研究を進め、界面活性剤を使わない同樹脂のナノ粒子化技術を確立することで、水利施設などで景観を阻害する藻の生育を低コストで妨ぐ方法としての実用化を目指していきます。
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