2019.12. 9卒業生 / 在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活

「運動と振動の制御」シンポジウムで学長が講演しました

12月5日、高知城ホールにて行われた第16回「運動と振動の制御」シンポジウム(主催:日本機械学会 機械力学・計測制御部門)の特別講演に磯部 雅彦学長が登壇し、「東日本大震災を契機とする南海トラフ地震津波への二段防災」をテーマに講演しました。

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磯部学長は講演冒頭に、2011年に発生した東日本大震災の実態を津波発生のメカニズムから解説し、巨大津波発生からその特徴、被害の実態について紹介しました。そして、それを契機とし、同年に中央防災会議・専門調査会の委員として提案した「2つのレベル別に津波の被害・対策を想定する」という二段防災の考え方を解説しました。さらに将来起こると危惧されている南海トラフ地震津波の被害想定を示し、高知港における地震津波防護の対策検討会議の委員長としてその考え方を基にとりまとめた、高知港で建設中の「三重防護」の考え方と効果について解説しました。
講演後には、「防災計画において、津波の高さだけでなく、水量・エネルギー・流されてきたものも考慮されているのでしょうか」、「粘り強い防波堤の設計とは工学的にどのようなものでしょうか」等の質問が飛び交い、学長はそれぞれに丁寧に回答していました。

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参加者からは「全ての津波を防ぐことは現実的でない中、あきらめるのではなく、二段防災の考え方で対処することは、新しく有効な方法であると感じました」などの感想がありました。

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