2021.12.17在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

CSJ化学フェスタ2021において樋野 優人さんが優秀ポスター発表賞を受賞

10月19日~21日にオンライン開催された「第11回 CSJ 化学フェスタ2021」(主催:公益社団法人日本化学会)において、樋野 優人さん(環境理工学群 4年)が優秀ポスター発表賞を受賞しました。本賞は、1)研究に対して発表者が⼗分に寄与していること、2)質疑応答に優れていること、3)独⾃性が認められ、今後の発展が期待できること、の3つの観点から審査されたもので、同会でのポスター発表954件のうち、172件に与えられました。

本会は、1) 最先端の化学と化学技術に関する産学官の交流深耕による化学、化学技術及び産業の発展への寄与とイノベーション強化、2) 化学の成果と未来に向けた化学の貢献の社会への発信という2つの趣旨のもと開催され、約3,500名が参加しました。

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樋野さんが発表したテーマは「熱的刺激をトリガーとしたアントラセン結晶のドミノ型単結晶ー単結晶相転移」です。
本発表では、1,8-ビスフェニルアントラセンから熱力学的安定性の異なる分子結晶を作製し、熱的な刺激をきっかけに結晶中の分子配列が《ドミノ倒し》のように変化する、単結晶ー単結晶相転移を世界で初めて実現したことについて発表しました。この結晶中の分子配列の変化は「青」から「緑」へと発光色の変化を伴うため、結晶中で《ドミノ倒し》が自発的に進行していく様子が視覚的に観察できました。
今後、この現象を利用した高感度センサー開発への展開だけでなく、類似化合物の合成と結晶作成により、材料物性に関わる相転移現象の解明につながることが期待されます。

受賞を受け、樋野さんは「このたび、これまで行なってきた研究の成果を優秀ポスター発表賞という形で評価していただき、大変嬉しく思います。研究活動において学業面から日々の研究面まで非常に多くのご指導をいただいた林 正太郎講師(環境理工学群)をはじめ、化合物の分析や多角的な視点からアドバイスをしていただいた伊藤 亮孝講師(環境理工学群)、また、日頃から切磋琢磨し、ともに研究活動に取り組んでいる機能性高分子化学研究室の皆様に心より感謝しております。今後もこれを励みに、研究に取り組んでいきたいと思っております」と語ってくれました。

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