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中山間地域の教育環境向上をめざしてスマートグラスを使った実証実験「スマート図書館サービス体験」を実施しました

2月1日、高知工科大学、香美市立図書館かみーる、未来創造アカデミー@大栃、凸版印刷株式会社は、過疎が進む高知県の中山間地域の教育環境を向上させる取り組みとして、大栃地区(香美市物部町)でスマートグラスを使った「スマート図書館サービス体験」の実証実験を実施し、大栃小中学校の児童・生徒ら7人が参加しました。

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スマート図書館サービスとは、図書館の職員が「スマートグラス」と呼ばれるメガネ型の端末越しに見た本の映像を、遠隔地に居る人がタブレット端末で確認、職員と会話をしながら読みたい本を選び、図書館サービスの利用を受けることができる仕組みです。本を借りたい人が、タブレット画面上の読んでみたい本をタッチすると、図書館職員のスマートグラスのモニターにタッチされた点が表示され、本を選択することができます。

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今回の実証実験は、香美市立図書館かみーる(貸し手)と香美市立大栃小学校(借り手)の約20キロを遠隔コミュニケーションサービスでつないで実施しました。まず、参加した小学生らは、「日本の歴史」「社会の仕組み」「人のからだ・病気」など約60種類のジャンルが印刷されたリストの中から興味のあるジャンルを一つ選びます。続いて、骨伝導ヘッドセットをつけて、かみーるの職員に興味のあるジャンルを口頭で伝え、スマートグラスを通してタブレット端末に映し出された本について、ストーリーや写真の多さなど本の魅力を紹介してもらいながら、お気に入りの一冊を楽しそうに選んでいました。

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参加した小中学生らからは「小学校にはない本が沢山あってドキドキしました」「もっと本を読みたくなりました」「便利だけど、じっくり本を選びたいときは図書館の方が良いです」「操作も簡単なので、他のサービスにも活用できそう」「今回はジャンルを決めてから本を選びましたが、実際に図書館に居る時のように、自分の好きなように読みたい本を選べる仕組みがあればいいと思いました」といった感想が寄せられました。

香美市の人口は約2.6万人と小規模な地方都市でありながら、保育園・幼稚園・小中高校・特別支援学校・大学の全てがそろう珍しい町で、探求の「まち」として躍動する教育を推進しています。

今回の実証実験は、本学の地域教育支援センターCSL(コミュニティサービスラーニングプログラム)が企画しました。このプログラムに所属する大学生約70名が地域に出て様々な課題解決に取り組んでいます。また、今回実験を行った大栃地区は「物部未来学」を提唱し、地域を活かした学びと小規模校の強みを活かした教育に取り組んでいます。

今後も、本学は地域と先端技術の連携によって、地域の課題解決に貢献していきます。

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