2023.5.12研究 / 研究者・企業

山本 哲也教授が国際会議World Nanotechnology Conferenceで基調講演を行いました

4月24日から26日にアメリカ合衆国のオーランドで開催された国際会議6th Edition of World Nanotechnology Conferenceで、山本 哲也教授(総合研究所マテリアルズデザインセンター)が基調講演を行いました。

同会議の発表件数は49件で、主に米国、中国、台湾、ルーマニア、スイスおよびインドなどから著名な研究者約100人が参加しました。発表内容は、ここ3年間の新型コロナウイルス感染症拡大を背景に、バイオテクノロジ分野の講演が3割程度を占めました。

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山本教授の講演テーマは、「Materials design of wide-band gap oxide semiconductors(大きなバンドギャップを有する酸化物半導体の物質設計)」です。

パワーデバイス用特性、紫外光領域波長発光特性、透明導電特性および抗菌特性材料といった多種多様な特性をベースとする機能をいかに酸化物半導体により実現させるかについて、設計的な物性科学の原理と具体的な解決法および現時点での課題を、他のグループの成果も交えながら議論を展開しました。特に抗菌機能特性に関しては、ナノ粒子を用いるのが一般的だったこれまでの定説の一部を覆すべく、ナノ薄膜を用いた機能顕在化を、抗菌機構独自理論(作業仮説)とそれを検証した実験的実証成果との両面から示しました。
最後には、持続可能性の視点から科学者が自覚すべき役割を提案しました。

講演後の質疑応答では、「製品化された各段階での成功因子とはどのようなものか」、「今後の大きなバンドギャップを有する酸化物半導体が活躍する応用領域はどのような領域か、それを支える科学技術の展開は」などの質問や、これまでの定説を擁護する研究者からの意見など、活発な議論が行われました。

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