2023.9.12在学生・保護者 / 地域・一般 / 地域貢献 / 学群・大学院

コンサート「心に響く音楽の調べ 」を開催しました

9月5日、香美キャンパスの講堂で、日本を代表する若手演奏家を招いた音楽コンサート「心に響く音楽の調べ」を開催しました。

本コンサートは、東京藝術大学教授でもある佐野 靖客員教授が担当する教養科目「音楽文化論-人間・音楽・教育のかかわり―」の一環で開催しています。一流の芸術文化に触れる機会として、例年、受講生だけでなく地域の皆さまにも開放していましたが、コロナ禍により不開催や学内限定開催が続き、4年ぶりの一般公開となりました。

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通算13回目となる今回は、ソプラノ歌手の中嶋 彩香さん、テノール歌手の大平 倍大さん、ピアニストの木邨 清華さん、フルート奏者の細川 愛梨さん、津軽三味線奏者の山下 靖喬さんという5名の新進気鋭の演奏家の方々にご出演いただきました。

フルート奏者の細川さんが演奏するC.ドビュッシーの「シリンクス」から始まると、講堂に響き渡る美しい響きに一気に引き込まれていました。続いて、ピアニストの木邨さんが、C.ドビュッシーの「ベルガマスク組曲より 第3曲〈月の光〉」、F.リストの「愛の夢 第3番 S.541-3」を2曲続けて披露。指先から紡ぎだされる「愛の夢」に、客席には多幸感が溢れていました。
そして、2人はF.ボルヌの「カルメンファンタジー」をともに演奏。フルートの超絶技巧は圧巻でした。

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津軽三味線奏者の山下さんは、津軽民謡の代名詞「津軽じょんがら節」の披露や日本の三味線の歴史などを、実演を交えながら説明していただきました。午前の講義においても、津軽三味線は、クラシックとは違い、曲の演奏中でも聞きどころがあれば拍手や掛け声を入れてよい音楽であるとレクチャーを受けていた学生たちは、この1曲で実践。一般のご来場の方々も含めて、会場が大きな拍手に包まれました。

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ウィーン留学から帰国したテノール歌手の大平さんは、F.シューベルトの「野ばら」や山田 耕筰の「待ちぼうけ」などを披露。特に、イタリアの情熱的な楽曲であるE.D.カプアの「オー・ソレ・ミオ」では、大平さんの艶やかな低音の声に客席は魅了されていました。

ソプラノ歌手の中嶋さんは、フルート演奏とともに披露したJ.ベネディクトの「みそさざい」やW.A.モーツァルトの「オペラ『魔笛』より 夜の女王のアリア」を歌唱しました。演奏前に曲の背景や物語についての説明があったため、観客は、中嶋さんの歌声や仕草から、その曲の世界観を楽しんでいました。

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終演後、一般来場の方からは「久しぶりの開催を楽しみにしていました。今回も、とても良かったです。一番印象に残っているのは、津軽三味線。初めて聞きましたが、もっと聴いていたかったです。来年も、また来ます」「ソプラノ歌手の方の、体の大きさからは考えられない声量に圧倒されました」などの声がありました。

また、受講生からは「ステージと席が近く、演者の皆さんの表情や手の動きを間近で見ることができました。講義で、姿勢を崩すとムダなところに力が入ってしまうと聞いたとおり、姿勢が綺麗で真っ直ぐなことに驚きました」「地方出身なので、人生初のクラシックコンサートでした。言葉では言い表せないぐらい本当に良かったです。私自身、吹奏楽部でフルートをしているのですが、ちょうど今度挑戦する予定の『カルメンファンタジー』のプロの生演奏を聞くことができて感激でした。また、最後の『椿姫』では、ソプラノとテノールの声が溶け合っていて美しかったです。来年は履修できないので、一般申込みします」といった感想が聞かれ、受講生にとって貴重な機会になったようでした。

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