2024.4.15在学生・保護者 / 学群・大学院 / 研究

谷 玲治さんが情報処理学会 全国大会で大会奨励賞を受賞

谷 玲治さん(大学院修士課程 情報学コース 2023年修了/指導教員:横山 和俊教授)が「情報処理学会 第85回全国大会」の大会奨励賞を受賞しました。

情報処理学会は、コンピュータとコミュニケーションを中心とした情報処理に関する学術および技術の振興をはかることにより、学術、文化、産業の発展に寄与することを目的として、1960年に設立された学会です。谷さんは、修士2年の時に「情報処理学会 第85回全国大会」に参加し、学生奨励賞を受賞。その中でも特に優れた講演者10名(全講演件数1,290件)に選ばれ、大会奨励賞が贈られました。

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谷さんが発表したテーマは、「ハードディスクの動作環境の違いを考慮した入出力性能調整法の実現と評価」です。

プログラムは、プロセッサ処理と入出力処理を繰り返すことでサービスを提供します。利用者がこれら処理速度を制御できれば、計算機の利便性向上につながります。これまで谷さんらが提案した入出力性能調整法では、オペレーティングシステム(OS)が入出力デバイスに同時に発行する入出力要求を許容値で制限すること、入出力処理実行後に目標の入出力時間になるまで遅延処理をすることで入出力処理時間を一定に調整していました。しかし、この方法ではハードディスク(HDD)間で挙動に差があるため、本研究では従来の方法では正しく動作しなかったハードディスクに対しても新しい調整機構による方法で、異なる複数のハードディスクに対応する方法を提案しました。本機構が搭載されたオペレーティングシステムが普及すれば、誰でも処理速度の制御が可能になります。

受賞を受け、谷さんは「大学院を通じて取り組んだ研究活動が実を結び、大会奨励賞を受賞できたことを大変嬉しく思います。ご指導いただいた横山先生をはじめ、研究を支えていただいたメンバーに感謝いたします。考案した手法では上手くいかない、想定した結果が出せない期間など、苦労もありましたが、その都度課題を抽出し、一つ一つ解決したことで結果に結びついたと思います。今後業務に取り組む中で、想定通りにならない場面に直面した場合にも、何がネックになっているのか、その解決策、回避策を模索して実行することで、お客様に満足していただけるシステムを提供できるように、尽力してまいります」と語りました。

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