2024.5.31在学生・保護者 / 学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

池田 浩貴さんが応用物理学会春季学術講演会でPoster Awardを受賞

3月22~25日に東京都市大学で開催された「第71回 応用物理学会春季学術講演会」において、池田 浩貴さん(大学院修士課程化学コース 2年・愛知県・私立愛知工業大学名電高等学校出身)が、Poster Awardを受賞しました。

同賞は、応用物理学の発展に貢献しうる優秀なポスター講演を行った者に贈られるものです。その受賞率は講演総数の約2%以内で、学士課程や修士課程の学生が受賞することはあまり多くないとのこと。

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池田さんが発表したテーマは、「柔軟性アントラセン分子混晶によるFRET型光導波路」です。

機能性高分子化学研究室(指導教員:林 正太郎准教授)では、柔軟性有機結晶に少量の発光性分子を添加して作製した柔軟性有機混晶は、光の自己吸収が抑えられ、光輸送効率が向上することを確認しています。池田さんは、添加する分子として、発光性の高い「9,10-dicyanoanthracene」を用いることで、高い光輸送効率を維持したまま、従来の混晶に比べて発光量子効率を向上させることに成功しました。

このことにより、より効率的な光通信デバイスの実現に向けた具体的な開発が進むことが期待されます。

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受賞を受けて、池田さんは「ご指導くださった林先生や松尾 匠助教、日々ともに議論を交わすことで新しい気づきをくれた研究室の仲間たちに感謝しています。応用物理学会には初参加で、化学系である僕たちの研究が物理専門の方々にどう受け止められるのか見当がつかず、準備が難しかったです。このような栄えある賞を受賞することができ、自分の研究への自信につながりました。また、工学的な視点から質問や意見をいただき、勉強になりました。無機材料やポリマーに比べると、まだ光損失が大きいので、今後は、実用化を見据えた導波効率の向上に取り組みたいです」と語りました。

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