2025.3. 7在学生・保護者 / 地域・一般 / 学群・大学院 / 研究

環境建築デザイン研究室の展示会「環展」を開催

2月28日~3月2日の3日間、香美キャンパスにて、システム工学群 環境建築デザイン研究室(渡辺 菊眞教授)の設計作品を紹介する展示会「環展」を開催しました。

同研究室は、自然や文化などの地域環境を読み解き、建築がその場にあることで、全体の風景やその場所特有のものが更に向上するような設計・研究をめざしています。

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今年で11回目の開催となる同イベント。会場には、研究室の学生たちの設計作品14点を展示しました。

古代に引かれた条里線をもとにする安芸平野の都市骨格を意識させる点在配置型の美術館や、田畑の地割りと同じ形状の屋根スラブを持ち田畑と風景を一体にする土佐山田子ども園、穴型のLand Artを設置した棚田を大きく囲い込む回廊美術館、いの町西町通りに見られる町家の形式を継承しながら大胆に南面向きの大開口を取り入れたパッシブハウスなど、趣向を凝らした設計作品が模型やパネルで紹介されました。

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(写真左:「土佐山田こども園 田畑の地割りとともにある学びの空間の設計」、右:「いのマチヤパッシブハウス ─西町通り型─ 」)

また、2023年に日本建築学会賞(作品賞)を受賞された魚谷 繁礼さんをはじめとした外部講師の皆さんをお招きし、展示会2日目には設計時に建設予定地と想定した実際の場所を巡る現地見学会を行いました。

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最終日には、学生による発表と、外部講師の方々によるレクチャーと講評が行われ、優秀な設計作品を創作した学生が表彰されました。
レクチャーでは、数十年かかる巨大プロジェクトから小さな個人住宅まで、規模や種類の違う建築に向き合う時に、それでも揺るぎない、建築の本質にかなう設計方法、豊かな建築イメージを意匠設計者とともに共有して作り上げていく構造設計のあり方、地域空間の読解を含む建築の着想を論理的に組み上げるとともに建築空間として具現させることの重要性など、建築家としてのさまざまな視点による建築の本質が披露されました。学生たちは、普段考えていなかった新たな気づきや建築の深みに触れて大きな刺激を受けた様子で、建築づくりへの意欲をより高めていました。

受賞作品

■環展賞

【金賞】
 竹下 武蔵さん「安芸平野の風景を巡る ─「骨格」を介して時空を体感する 3 つの安芸平野美術館─ 」
【銀賞】
 種 天斗さん「土佐山田こども園 田畑の地割りとともにある学びの空間の設計」
 山本 啓介さん「「石垣の家」の新しい形式 ─パッシブシステムを備えた自邸の設計を通じて―」
【銅賞】
 該当なし
【新人賞(3年生が対象)】
 浅井 龍空さん 「棚田に見る秩序と混沌 ─秩序の果て美術館─」

■審査委員賞

【魚谷繁礼賞】
 竹下 武蔵さん 「安芸平野の風景を巡る ―「骨格」を介して時空を体感する 3 つの安芸平野美術館―」
【中川雄輔賞】
 福島 寛大さん 「棚田ノ回廊美術館」
【高橋俊也賞】
 竹下 武蔵さん 「安芸平野の風景を巡る ―「骨格」を介して時空を体感する 3 つの安芸平野美術館―」
【大和敦子賞】
 大西 柾路さん「Miyanokuchi Land Art Museum 二つの方位で表す宮の口の風景」
【渡辺菊眞賞】
 大西 柾路さん「Miyanokuchi Land Art Museum 二つの方位で表す宮の口の風景」

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