2026.3.24在学生・保護者 / 学群・大学院 / 研究

西村 直人さんが情報処理学会 第88回全国大会で「学生奨励賞」を受賞

大学院修士課程 情報学コース2年の西村 直人さん(指導教員:分散処理OS研究室 横山 和俊教授)は、3月6~8日に愛媛県で開催された「情報処理学会 第88回全国大会」で研究発表を行い、学生奨励賞を受賞しました。同賞は、学生セッションで発表された研究のうち、優れた発表を行った学生に対し贈呈されるものです。

西村さんが発表したタイトルは、「自律分散型路側機を利用した災害時情報共有手法」。大規模災害などで通信インフラが断絶してしまった状況下を想定し、「車」と「道路(路側機)」の通信を利用することで、スムーズな避難を支援する方法を提案し、その有効性を検証しました。

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地震や津波などの大規模災害が発生した際、道路の被災状況や「どこが通行できるか」といった情報をいち早く共有することは、安全な避難や救助活動のために不可欠です。しかし、従来のナビゲーション等のシステムは、中央のサーバーで情報を一括管理(中央制御型)していることが多く、通信が途絶えると最新の情報が受け取れなくなってしまうという大きな課題がありました。

そこで西村さんらは、通常時は中央サーバーを使いつつ、通信が断絶した非常時にはシステムを切り替え、各地域で独立して動作する「自律分散型の情報共有手法」を提案しました。

着目したのは、道路に設置されている通信機器「路側機(RSU)」と、そこを通行する「車両」です。

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まず車から、車両に蓄積された走行軌跡などのデータが路側機に集められ、最新の道路閉塞箇所など周辺の被災状況を取りまとめたマップを作成します。そして、その路側機のそばを通りかかった車は、最新のマップ情報を自車のメモリに保存し、そのまま移動。その車が別の路側機を通りかかった際は、持っている被災情報がその路側機へ転送され、いわば「バケツリレー」のように情報が伝播するという仕組みです。(上の図)

西村さんは実際に、香南市をモデルに交通シミュレーション(SUMO)を用いて評価を行い、このシステムの有効性を検証。

その結果、車両と路側機の数が多い状況下では車同士が情報を運び合う効果が飛躍的に高まり、情報共有を行わない場合と比べて「全車両の避難完了時間」を大幅に短縮できるという結果が導かれました。

受賞を受けて、西村さんは「受賞にあたり、大変光栄に思っております。本研究を進めるにあたりご指導いただいた横山先生をはじめ、日頃より支えてくれた友人や周囲の皆様に心より感謝申し上げます。今回の経験を糧に、社会に出ても引き続き努力を重ねていきたいと考えております」と感謝と、卒業後の抱負を語りました。

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