2019.1.29在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活

学生団体RaSKが『自作ロケットエンジン開発』への協賛を地元企業に呼びかけました

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1月24日、高知市で開催された『高知県工業会新年賀詞交歓会』で、学生団体「RaSK(ラスク)」(Rocket and Sat(satellite) community of KUT)代表の池田 直崇 さん (システム工学群 3年)が、現在進めている自作ハイブリッドロケットエンジン開発プロジェクトへの地元企業の加工技術協力及び資金協賛を呼びかけました。

「RaSK」は、これまで海外製の既製品の大型ハイブリットロケットエンジンを用いてロケットを製作し高度400mの打ち上げに成功しています。近年輸入規制などにより既製品の入手が困難になりつつあることなどの状況から、2017年より約3か年計画で自作ハイブリッドロケットエンジンの開発に着手しました。

すでに強度や燃焼効率などの技術的計算を終え、設計図が完成し製作する段階に入っていますが、最後まで完成させるためには、製作資金と部品加工技術が必要となっていました。
昨年夏、RaSKに所属する学生が株式会社山崎技研に工場見学に行った際、このことを相談した結果、同社会長兼高知県工業会会長の山崎様のご厚意により、高知県工業会の協力を得て、新年賀詞交歓会にて高知県内の工業会会員企業に資金協賛と部品の加工の協力をお願いする機会を得ることとなりました。

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(写真2枚目は、左から山崎会長、RaSKメンバー 丹羽さん、筒井さん、代表池田さん)

池田代表は、当日参加した230人の県内企業の方々などを前に、プロジェクト概要やエンジン開発構想を説明し、「将来は県内にロケットの射場を設け、宇宙産業クラスターを形成したい」と夢を熱く語りかけました。

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会場で、説明パネルや開発中のハイブリッドロケットエンジンの模型、試作された燃焼ノズルの現物などを展示したところ、内容や現状についての詳細な説明を求める人が終始途切れることなく続き、学生達の説明に熱心に耳を傾けていました。
「我々ものづくりに関わる者にとっては興味深く面白い取り組み」「夢ある若者が育っていることもうれしい」との声が聞こえ、早速その場で協賛や技術協力の話がまとまる等盛況でした。

池田さんは、「高知県工業会関係や企業の方々にご支援いただき大変感謝しています。皆様にご協力いただきながら技術力を磨きたいです」と今回のお礼と今後の意気込みを語ってくれました。

ご協力いただきました高知県工業会の関係者の皆様、企業の皆様、誠にありがとうございました。

ハイブリッドロケットエンジン:固体燃料と液体酸化剤を組み合わせ、双方の長所を生かして推進力を発生させるロケットエンジンのこと。液体燃料には工業用亜酸化窒素(N2O)を使用し、固体燃料にはろうそくなどに使用されるロウやプラスチック製品の原料であるPP(ポリプロピレン)、PMMA(アクリル)等を使用している。固体燃料は身近なプラスチックであるなどの点から低コストで製作ができる。また比較的安全である等の理由から日本の学生ロケット製作チームで広く採用されているエンジンのタイプになる。

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