2022.3.23在学生・保護者 / 地域・一般 / 学生生活 / 学群・大学院 / 研究

土木学会四国支部優秀卒業生・修了生に選ばれました

大谷 絃太さん(修士課程社会システム工学コース2年)と久保田 八重さん(システム工学群4年)が「令和3年度 土木学会四国支部優秀卒業生・修了生」に選ばれ、表彰されました。

本表彰は、土木学会四国支部が土木専攻の優秀な卒業生・修了生を対象に、その努力をたたえるため実施しており、本学からは1名ずつが選ばれました。

大谷 絃太さん(修士課程社会システム工学コース2年)

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大谷さんは景観デザイン研究室(重山 陽一郎教授)に所属し、歴史的構造物の活用やランドスケープについて研究を行ってきました。

修士設計では「旧国鉄五新線の新町高架橋を活用した歩道橋と親水公園のデザイン」というタイトルで、奈良県五條市の土木学会の選奨土木遺産に認定されている橋長261mの新町高架橋を活用した歩道橋と、まちの憩いの場と玄関口が一体となった親水公園※を提案しました。

50年以上まちなかに放置された新町高架橋を、新橋梁と融合させた歩道橋とすることで、遺産の上を人が歩くことを可能とさせました。

近くには新町通りを軸とした重要伝統的建造物群保存地区があることから、親水公園内には駐車場や園路などを導入し、観光客がスムーズに新町通りにアクセスできる玄関口を計画しました。また、親水公園内の河川では川沿いの地形を操作したり、河川環境を改変したりすることによって、以前より魅力のある河川となり、観光客だけではなく、地元住民も気軽に立ち寄れるまちの憩いの場としました。

※親水公園とは、水と親しめるように作られた公園。

受賞を受けて「この度は土木学会四国支部賞を授与していただき、誠にありがとうございます。ご指導いただいた重山先生や研究室のメンバーに感謝いたします。今回の受賞を更なる原動力に、社会人になってもより一層の努力を重ねていく所存です」と語りました。

久保田 八重さん(システム工学群4年)
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久保田さんは鋼・コンクリート構造学研究室(鈴木 卓講師)に所属し、鉄筋コンクリート構造における力学性状について学んできました。

2方向偏心接合部は、柱芯と杭芯が水平2方向に偏心した杭基礎形式のことであり、近年この形式が増加傾向にあります。しかし、鉄筋コンクリート構造計算規準に記載されている設計方法は非合理的であることが指摘されており、将来的な杭頭接合部の設計法の構築のためには、3次元有限要素法解析を用いた内部応力状態の検討が必要となります。

本研究では、杭頭接合部の応力状態を明らかにすることを目的として、2方向偏心杭頭接合部の構造実験を対象とした3次元有限要素法解析を行いました。その結果、解析結果は実験結果との妥当性があることを示しました。また、杭頭接合部内部において柱から杭と基礎梁にかけて圧縮応力が伝達しているということを明らかにしました。

受賞を受けて「この度は土木学会四国支部賞を頂戴し、誠に光栄に存じます。研究活動を支えてくださった鈴木講師、研究室のメンバーに心より御礼申し上げます。今回の受賞を励みに、社会人になってもより一層精進していきます」と語りました。

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