2023.9.11地域・一般 / 学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

「大学見本市2023~イノベーション・ジャパン」に出展しました

8月24日、25日の2日間、東京ビッグサイトで開催された「大学見本市2023~イノベーション・ジャパン」に、栗原 徹教授(情報学群)、林 正太郎准教授(理工学群)、野田 聡人准教授(システム工学群)の3名が出展し、それぞれの特許技術を紹介しました。

今年で20回目となる同イベントは、全国の大学や公的研究機関等から創出された研究成果の社会還元、技術移転の促進および実用化に向けたマッチング支援を目的として、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が開催する日本最大級の産学連携イベントで、主催者の審査を経た125大学等の276件の研究成果が紹介されました。

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栗原教授は「RGBカメラで検出精度向上を実現する光学フィルタの開発」について紹介しました。RGBカメラで検出精度の向上を実現するため、RGBカメラの前に光学フィルタを配置し、識別に有用な波長を選択する深層学習ネットワーク構造を構築、光学フィルタと認識用AI を学習によって同時に設計することに成功しました。さらに光学フィルタ波長透過特性の入射角依存性による画像の中心と端のフィルタ特性の変化を抑制する設計を実現、市販のカメラレンズで使いやすくしました。

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林准教授は「フレキシブルな大面積コヒーレント光源の開発」をテーマに、シリカマイクロ球体に蛍光性分子を吸着することでWGM(Whispering Gallery Mode)共振器を実現、これを柔軟な基板に塗布することで、フレキシブルな大面積コヒーレント光源を実現する技術を紹介しました。このコヒーレント光源を用いれば、高出力の小型RGB光源が実現できるため、レーザディス プレイをはじめ、光ディスク装置等各種の光学装置への応用が可能となります。また、化学種との親和性を利用した検出器への応用が期待できます。

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野田准教授は「着衣による各種計測を実現するバッテリレス素子のネットワーク化」について、デモ実験を交えて紹介しました。身体表面で多数のセンサを分散しネットワーク化することができれば、人の健康状態や疲労度などに関する様々な計測を常時行うことが可能になります。本技術は、このようなシステムの構築に役立てることを目指した、導電布経由での各種バッテリレスセンサのネットワーク化技術です。バッテリレス・アンテナレスの複数デバイスに対する データ伝送だけでなく、無線通信技術だけでは困難な電力供給をも同時に1枚の布伝送路上で実現しました。

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各ブースには、企業や国の機関、他大学の研究者など全国から多くの方々にご訪問いただき、共同研究・受託研究の可能性や技術移転の打診、情報交換がなされ、今後の研究推進はもとより、事業化や社会実装に向けた人的ネットワークを築くことができました。

本学は、今後も各種イベントに積極的に参加し、社会貢献を念頭に研究内容とその成果を発信するとともに、産学官民のさらなる連携を推進していきます。

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