2023.12.27在学生・保護者 / 学群・大学院 / 研究 / 研究者・企業

畑山 奈々さんがハロゲン利用ミニシンポジウムでポスター賞を受賞 

12月1日に高知工科大学香美キャンパスで開催された「2023ハロゲン利用ミニシンポジウム─第15回臭素化学懇話会年会 in 高知─」で、畑山 奈々さん(環境理工学群4年・高知県・私立土佐女子高等学校出身/指導教員:有機合成化学研究室 西脇 永敏教授)がポスター賞を受賞しました。

同賞は、ポスター発表を行った22名のうち、優れた発表を行った3名に授与されました。

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畑山さんが発表したテーマは、「非対称なジブロモナフタレンの置換配置を利用した位置選択的変換反応」です。

防虫剤として広く利用されているナフタレンは、2つのベンゼン環が1辺を共有した構造を持つ、多環芳香族炭化水素です。電子材料や光学材料などの基本骨格として利用されていますが、骨格が対称なため非対称な構造を得るのは困難であり、簡単に非対称化する方法の開発が望まれています。そこで畑山さんらは、かさ高いブロモ基をナフタレンに導入。その反発によって臭素原子の1つが隣の位置に移動する反応、すなわち「ハロゲンダンス反応」を用いて非対称化することに成功しました。また、立体反発や電子効果などの微妙な環境の違いを識別し、反応してもらいたい場所で選択的に化合物を合成させる手法を開発しました。

図1.png

(位置選択的なナフタレンの修飾反応)

受賞を受け、畑山さんは「早期配属で研究室に配属され、早い段階で研究に取り組むことができた結果、このような形で研究が評価されたことは大変光栄です。ご指導いただいた西脇教授と岩井 健人助教、サポートしてくださった研究室のメンバーに感謝しています。最も効率良く特定の化合物を得るための実験条件を試行錯誤した結果、副生成物が極めて少ない合成に成功した時は、とても嬉しかったです。これからは、複雑な化合物の合成に挑戦するとともに、これまで報告されていない骨格の開発や新たな化合物の合成に取り組んでいきたいです」と語りました。

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