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- RaSKが自作ハイブリッドロケットエンジンの燃焼実験に成功しました
ロケットや模擬人工衛星の開発、実験などを行う学生団体RaSKが、一般社団法人高知工業会ご協力のもとで完成した自作ハイブリッドロケットエンジンの燃焼実験に成功しました。
RaSKは、既製ロケットエンジンによる打ち上げを行っていますが、より高性能なものを作ろうと、2018年よりハイブリッドロケットエンジンの自作に着手しました。
学生たちは、航空力学やコンピュータで計算したデータに基づき設計。設計した部品の加工と資金に困っていたところ、株式会社山崎技研の山崎 道生会長をはじめとする一般社団法人高知県工業会の皆さまにご支援いただき、ロケットエンジン全12部品を完成させました。
9月21日当日は、燃焼実験の場となった香美キャンパスグラウンドに、高知県工業会の方々や、顧問の山本 真行教授、エンジン設計に関する相談をさせていただいている東海大学の川端 洋講師、北海道や愛知から駆け付けたOBなど約30名が集まりました。
3回の実験を行ったものの、イグナイターが発火しないという不具合が発生し、基板や昇圧コイルを交換するなど試行錯誤しましたが、点火はなりませんでした。
翌日は、天候の影響により湿ってしまった可能性のある部品をはじめとした器具の交換を行い、前日から合わせて5回目の実験で成功しました。点火の合図とともに、大きな音が鳴り響き、地面にまっすぐ水平に赤橙色の炎が約3秒間噴き出しました。燃焼を確認した学生たちは、安堵と喜びの表情を浮かべていました。
RaSK代表の安藤 陽史さん(システム工学群 3年・奈良女子大学附属中等教育学校出身)は「1歩前に進むことができました。ご協力いただいている皆さんに、着実に前に進んでいることを分かりやすいかたちでお示しすることができて良かったです。分析に必要なデータはきちんととれていたので、実用化に向けて試作を作っていきたいです」と話しました。
同じくRaSKの安田 裕貴さん(システム工学群 4年・沖縄県・私立興南高等学校出身)は「自分たちでは加工できない部品を精度良く作っていただいた工業会の皆さんに感謝しています。今回は、課題が見つかった実験でもありました。その改善と、フライトモデルに向けた更なるデータの収集をしていきたいです」と語りました。
今回の燃焼実験で用いたハイブリッドロケットエンジンは、11月14~16日に開催される「ものメッセ KOCHI 2024」で展示する予定です。ご興味のある方は、ぜひお立ち寄りください。
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